北浦土人形は、1993年に秋田県田沢湖の近くに工房をかまえた、杉山ハヤトさんのつくる郷土玩具です。
東京や神奈川での美術関係の仕事をする生活を経て、雪深い故郷に帰った杉山さんは、作家さんとしてではなく、地域に根差した「郷土玩具としての土人形をつくる」ことに意味を見ていらっしゃいます。
そして、古くは「邪を払う」という神具的な意味もあった土鈴を、好んでつくっていらっしゃいます。
細部まで美しく描き込まれた猫たち。この招き猫も土鈴になっています。
我が家には、北浦土人形の招き猫があと3、4体棲息していたのですが、土が厚くて重いせいか、2011年3月の地震で割れてしまいました。
土鈴ではない、北浦土人形の中では一番小さい招き猫は、3.11の地震で1匹、耳が欠けてしまっています。
この猫は幸い、耳の欠片が見つかったので修理していますが、たくさんの招き猫が粉々に割れ、欠片がまじりあい、泣く泣く処分せざるを得ませんでした。
それでも地震直後には、割れた猫たちを残念に思うより、割れなかった猫たちが多かったことへの感謝の気持ちでいっぱいでした。
その気持ちは今も変わりませんが、割れてしまった猫たちを写真に撮って、残しておけばもっとよかったとは思います。
その気持ちは今も変わりませんが、割れてしまった猫たちを写真に撮って、残しておけばもっとよかったとは思います。
北浦土人形には、招き猫のほかに狐、干支人形、なまはげ、河童などもあります。
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