2024年3月10日日曜日

フランク・ロイド・ライトー世界を結ぶ建築

「afさんが今日、フランク・ロイド・ライト展を観に行くらしいよ。最終日だって」
「あらっ、そう。私たち行けなかったね」
昨日、そんな会話があった後、お昼近くになって夫が、
「おれたちもライト展を観に行こうか」
と言い出しました。
「えぇぇっ、いまから?」
ちょっと唐突でしたが、一緒に行くことにしました。

ライト展は東京のパナソニック汐留美術館で1月からやっていて、Facebookなどで友人、知人などたくさんの人が観に行っているのも知っていました。先日、我が家に泊まっていった、「ル・コルビジェ好き」の松井さんでさえ(?)観に行ったと聞きました。
でも、開催期間が長かったのがあだになって、
「ライト展、観に行く?」
「うぅん、いつにしようか」
などと言っているうちに、最終日を迎えてしまい、
「こうなったら、次回の開催地の青森の美術館に行くってどう?」
などと、ふざけたりしていました。

早お昼を食べて、ネットで特急券を予約して、車中の人になりました。
改めてスマホでライト展を検索してみると、観るには予約が必要と書いてあり、予約はと見るともう締め切っていました。夫はそこまでは調べてなかったのです。
「ちょっと、ちょっと、売り切れだって。もう観られないんじゃないか?」
「えっ、そう? 電話してみるよ」
夫が慌てて電話すると、当日の整理券があるとのこと、でもそれには限りがあり、今6時台の整理券を出しているとのこと、そのときは1時過ぎでした。
間に合うのか、どうか?
汐留のパナソニック汐留美術館に到着したのは2時ちょっと前でした。 なんとか、整理券に間に合いましたがほぼ滑り込みで、この日だけ20時閉館(通常18時閉館)に延長したので19時10分に受けつけるという整理券でした。
予約時間までに、4時間以上あります。文庫本を2冊持ってきてよかった、これで時間がつぶせます。



夫はミュージアムショップで、カタログを買い、それで時間をつぶすと言います。
近くにあったスターバックスに行くと、乳母車を押した若いカップルや、ノートパソコンを開いて大きな声でリモート会議をしている人(よくこんなところでやるよ!)などなどで、ほぼ満員でしたが、何とか席を確保できました。
4時間も待つのだから、しばらく前だったら、すぐ近くにある諸国民芸の「たくみ」をのぞくとか、浅草に出向くとか、時間を有効にはつらつと使ったものでしたが、それは超面倒。喧噪の店内でひたすら小説を読んで過ごしました。
2時間ほど経ったころ、読んでいたカタログを閉じて夫が、
「なぜ、ライトが自然と融合した建築を目指すようになったか、観ないでもわかった!」
と言います。
「じゃぁ、観なくていいってことか。帰ろうか?」
「いやいや」


などと会話した後、スターバックスを出て、食事を済ませ、会場に戻って、呼ばれる順番を待ちます。10分刻みで呼ばれたのち、やっと番が回ってきて入場することができたのは7時15分ごろ、まだ会場は人でいっぱいでした。


狭い会場に大勢の人、説明文を読むのが精一杯でしたが、ライトの情熱が伝わってくるRENDERRINGS(日本語ではパース)の数々は、なんと空間をよく表しているのか! さすがとうなるひと時でした。








7 件のコメント:

af さんのコメント...

まさか、そのような展開になったとは!!!ビックリしました~。
入場できて良かったです!!!

私は夜の飲み会(吾妻竹園宿舎時代の友達)の前に、どうせ東京に行くならと考え、そして、そのメンバーに声がけしたところ、そのうちの一人が建築に門外漢だと思うのに行くということで一緒に行きました。彼は筑波に来た時、片言の日本語しか話せず、とても苦労していた人で、今はバイリンガルとしてシンクタンクで仕事をしています。彼はどうして一緒に行く気になったのか、よくわからずに約束していました。
一通り観た後、『どうだった?』と聞いたら、彼の父は筑波の前はアメリカだったので、シカゴにもいたことがあったそうで、彼が言うにはシカゴでは子どもでも「ロビー邸」と「プレーリースタイル」を知らない人はいないというぐらい有名だったそうです。で、住宅を建築する人だと思ってたし、日本にいて、ロイドといえばで帝国ホテルと思っていたらしいです。展示をみて、ロイドの幅広い実績に、同じ人間の命の長さでやったこととは思えなぁ・・・などと言っていました。私には『あの図面をみて興奮したりするの?』と聞いてきたので、『どの図面も、想像をはるかに超えた空間が詰まっている感じで圧倒された』と話すと、ふーんと聞いていました。

その彼を含めて、夜は荻窪の呑み屋(ここも同窓生の店)で、横浜の川Tくんをはじめとする3人と合流し、あれやこれやと話していたのですが、川Tくんは温暖化に向けての対策としては、食料の自給自足だと言い出して、おおいに盛り上がりました。

さんのコメント...

afさん
楽しい一日を過ごされたのですね。私たちはひたすら暇つぶしの一日でした(笑)。
ライトがシカゴでそんなに有名だったんだ! なんだか嬉しいです。うちではライトライトと騒ぐ人がいるので、昔から超有名でしたが(笑)、ライト展も混雑していましたね。

川Tさんも八郷にお引越しはそう遠くない気配、八郷がにぎやかになります。
最近、八郷在住の大工のSさんの母上が高校の時の同級生とわかり、再会を果たしました。世間が限りなく狭くなりつつあります。

岩崎駿介 さんのコメント...

afさん

余計なことだけど、僕らは昔、ライト設計の移築前の帝国ホテルで、結婚式をしました。

rei さんのコメント...

おおお。元祖帝国ホテルで結婚式を挙げたカップル、初めて遭遇しました。

ライト展、私は予約制になる前日に行ったのですが、パナソニック美術館で並ぶのは初めてで、警備の方によると「初日からずっとです。」との事でした。

ライトが日本から受けた影響が予想以上に大きいものだった事、この展覧会で知りました。
その辺は吉村順三展でも確かめられそうです。

さんのコメント...

reiさん
結婚式は場所は譲れなかったのですがお金がない。親に出してもらうということで、人数は最小限、入り口に近い一番小さい部屋で、食べるもの少々、立食で夫が進行、当時の結婚式費用から言っても破格に安かったと思います(笑)。平服で豪華とは程遠い結婚式でしたが、薄暗い照明や低い天井など、素敵でした。

ライト展の会場はちょっと小さすぎましたね。一組ずつ順番に入れているのですが、前がつかえていて(笑)。

ライトが日本から影響を受けたことは知っていましたが、私もこれほどまでとは知りませんでした。自然とかけ離れた設計をするのではなく、その地と共鳴する建物を建てる、それが建物をつくるときの基本だということが、世界中であまりにもないがしろにされていることに気づかされるライト展でした。

af さんのコメント...

結婚式が帝国ホテル!!!まさか、ご夫妻が帝国ホテルとは!!!雲の上の人に思えてきました・・・。

そして、なんか・・・明治村に行きたくなりました!
5年ほど、小学生時代、名古屋にいましたので、遠足で明治村に行ったことはあるんですが・・・。

さんのコメント...

afさん
恐れるに値しません。
もしかしたら、帝国ホテル一のつつましい集まりだったかも(笑)。