2024年3月9日土曜日

ドングリの虎


ドングリ細工の虎です。
ドングリのはかま人形はよく見ますが、ドングリの実を使った人形は珍しいものです。


シラカシのドングリか、ウメバガシのドングリか?


頭は竹で、竹のぶつぶつがよい景色をつくっています。
顔の幅は6ミリくらい、なぜこんなものをつくるのか、生活のため? とても不思議です。
しっぽは、曲げてみたのが楽しくて鼠のしっぽのように長くなってしまったのか、虎のしっぽとしては長すぎますが、人形としてはバランスが取れています。


虎模様が、なんとも素敵です。






 

4 件のコメント:

茶々丸 さんのコメント...

どんぐりの虎、どこから見ても魅力的ですね!
仰せのように顔や尾の描写が秀逸です。

牡丹に唐獅子 竹に虎 虎を踏まえる和藤内 内藤様は下がり藤 富士見西行・・・
幕末~明治に流行った尻取りの俗謡がありますが、
竹に虎の図は、国姓爺合戦で和藤内が大神宮の護符を翳して虎を抑える千里ヶ竹のイメージを持ち、
郷土玩具や木版ポチ袋や趣味家絵葉書の類でも、和藤内の暗喩として登場する例も多いです。
当地は和藤内のモデルである鄭成功の出身地で、関心を持っています。

戦前に大流行し、今は専門書も出ている農民美術人形(木彫)の陰で、
竹細工を基本にどんぐりや銀杏、栗などで、鶴亀や雀を始めさまざまな題材が各地で作られましたが、
この系統はさほど体系化されておらず、今後の研究が待たれます。
日本人の優しさとマメさは誇らしいですね。

さんのコメント...

茶々丸さん
単純なのに特徴をとらえていて、よくできている虎です(^^♪
うっかりするとなくなってしまいそうな小ささですが、江戸小玩具といい、この虎といい、いと小さきものたちは東京や京都といったところで、粋な人たちに愛でられたのでしょうか?私の育った倉敷では虎といえば、端午の初節句に贈りあう、生猫大の張り子の虎でした(笑)。

木の実人形や貝殻人形が、農民美術人形の一部だったとは気づきませんでした。あっ、貝殻人形は違うのかな、もっと観光地のお土産そのものというか、ざっと作ったものが多いでしょうか。
木の実人形や貝殻人形は、ちょっとしたことで美しいものになったり、つまらないものになったり、難しいところです。

茶々丸 さんのコメント...

ちいさきものはみなうつくし 枕草子

倉敷でお育ちで、春さんも心の中に文化の華を育まれたのですね。

農民美術の圧倒的な流行の陰で、竹人形も各地でかなりの勢いがあり、
その代表は、新潟情緒人形の銅谷白洋親子でしょう。
https://hikarataro.exblog.jp/26768407/

それに比べれば木の実や貝は零細な作者がほとんどで、
良い作品も時代に埋もれてしまったようです。
貝細工の代表作は、人形ではないのですが、江ノ島の貝屏風だと思います。
またいつか、貝や木の実もご紹介くださいませ。

さんのコメント...

茶々丸さん
ほんの少ししか持っていないのですが、前にUPした木の実の人形です(https://koharu2009.blogspot.com/2016/01/blog-post_13.html)。松ぼっくりの金魚は気に入っています(https://koharu2009.blogspot.com/2022/01/blog-post_19.html)。
そして貝細工です(https://koharu2009.blogspot.com/2020/04/blog-post_26.html)。子どものころ、親に連れられて行った江の島の土産物店には貝細工がいっぱい並んでいましたが、ちゃちなものばかり、全然欲しいとは思いませんでした(笑)。屏風もどの店かのショーウインドーで見たことがあった気がします。

竹人形のサイト見ました。竹の性質を生かしながらもこなれていてびっくりしました。すごいです。
たくさんの女工さんがいて、こんなにたくさん竹人形を作っていたこと、女工さんはただのパートといった感じでなく、誇りを持って製作している感じ、とても興味深いです。