先日、骨董市でKコレクションさんが、墨つぼを二つ持っていました。明らかに日本の墨つぼとは違います。
「中国のもの?」
「いや、朝鮮。中国だったらもっと角ばっているかな」
とおっしゃっていました。
墨つぼ一つとっても、好んで使う意匠とか、丸っこさとか、なんとなくお国柄というものが出てしまいます。
手づくりとは違って、工場生産ではそっくりなものがつくりやすく、今日ではコンピュータをはじめ地域性はすっかり失われてきました。とはいえ、次第に伝統的に好んだ色や形が加味されて行くと、工場製品でさえ、個性が出てきます。車の形、お菓子のパッケージなどなど、そっくりにつくったつもりでも、どこか違ったりするものです。
以前、デンマーク人の友人が日本に来たとき、日本では四角い形の乗用車が多いのに驚いていたことがありました。人の好みが、意匠を変えていきます。
そんな中で、ロシアと日本のものづくりは、なんだか似ているような気がします。
気候風土、民族気質、生活習慣、どれをとっても遠くかけ離れていて、何の共通点もなさそうですが、入れ子の木彫り人形(マトリョーシカと達磨や七福神)、セルロイドの起き上がりこぼし、一刀彫などなど、雰囲気がよく似ているものがあります。
似ているのは、概して手づくりのものですが、「なんだ、工場製品でも似ているのか」
と思ったのが、マトリョーシカのチョコレートでした。
ロシア雑貨店リャビーナでマトリョーシカを買ったとき、おまけでいただいたチョコレートです。
「ん?どこかで見たようなチョコレート」
以前、Mさんにいただい招き猫チョコレートと似ているのです。
比べてみると、大きさまでそっくりです。
マトリョーシカと猫の違いはありますが、優しい雰囲気も似ています。
マトリョーシカチョコレートは、おいしくいただいてしまいましたが、招き猫チョコレートは保存しているので、味の比較はできませんでした。
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