2013年12月28日土曜日

和製マトリョーシカ


何かの拍子に偶然見つけたkaratさん(日本人)のマトリョーシカです。


電気ごてで木を焼きながら線を描く、ウッドバーニングの方法でつくられています。
お顔はきりりとして、猫は優しげです。
色遣いはパリ万博に出品された、古いマトリョーシカの色遣いをモデルにしていらっしゃるそうです。


十九世紀末に初めてつくられたマトリョーシカは、1900年にパリ万博に出品されて、大評判になり、その評判を受けて、以後さまざまなマトリョーシカがつくられるようになりました。
今でも、最初につくられた、鶏や鎌を持っている農民一家のマトリョーシカは、マトリョーシカ作家なら一度は挑戦してみる、復刻版マトリョーシカとして定着しています。


私たちがつくるものはすべて、先人の試みや発見の積み重ねの上に立ってつくるものです。
としても、達磨型の入れ子の中にどんな世界を描くのか、無限に広がっているとも言えるし、それなりの制約があるとも言えます。

日本人がマトリョーシカを描くとなると、本場ロシアの人が描くより、複雑な思いがあるのでしょうか?自分色は出したいし、マトリョーシカだから、ロシアの伝統も踏まえたいしと。


そして、それらを超えたところで、素敵なマトリョーシカが誕生するのでしょう。
karatさんのマトリョーシカは、写真ではわかりませんが、衣服の模様など、ぽちぽちと絵具が盛り上がっているところも素敵です。

それにしても、ロシアが世界に向けて、絵つけできるばかりに仕上げた白木のマトリョーシカを輸出しているって、すごいことです。
それは、日本人が、絵つけをしていない招き猫やこけしを輸出しているようなものかな?
いやいや、それでは物足りない、絵つけや着せつけをできるばかりに仕上げたお雛さまを世界に向けて輸出しているってことと同じでしょうか。




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