2014年7月20日日曜日

三代目

長い間、使いにくい中華鍋で苦労していました。
鉄打ち出しの、何故か底が平らな中華鍋を使っていたのですが、長年使っているうちに、その平たい底が反り返ってしまったのです。


真ん中が持ち上がってしまったので、熱の伝わり方がよくないのか、使いにくいことこの上ありません。
通販○活で買ったので、打ち直してもらえるか、数年前に電話でたずねてみたことがありました。もう一度高温で柔らかくして打ち直すことは、簡単だろうと思ったのでした。
ところが返事は「できない」ということでした。


「何故打ち直せないのだ。山田工業所!」
と、憤慨しながらも、打つ手はなく、だらだらと使ってきました。
ところが、先日、三人前の焼きそばをつくっていたとき、あまりの使い勝手の悪さに、
「もうやっていられないわ」
と、堪忍袋の緒が切れました。

さて、どんな中華鍋を買おうかと、ネットでいろいろ見てみました。
腹が立つことに、やっぱり欲しいのは山田工業所製の打ち出し中華鍋です。

長年使っていたのは直径30センチでしたが、人数が少ないというのに30センチは小さ過ぎると感じることがよくありました。
今度買うなら、直径36センチは欲しい、引き出しにも収まります。厚みは今のものより厚い方がいい。厚さ1,6ミリのものだと、重さは約1,700グラムです。
「こんなに重くて日常的に使えるかしら?」


そこで、手持ちの中華鍋の重さを計ってみると、なんと800グラムしかありません。半分以下です。もう詳細は忘れてしまいましたが、これを売っていたときのうたい文句は、きっと「軽くて使いやすい」だったのでしょう。

試しに、いつも使っている鋳物のフライパンも計ってみました。すると、約1,700グラム、ほぼ同じ重さです。これなら40年以上も不便なく使ってきたものですから、約1,700グラムがなんとか使える重さであることは確実です。
決めました。


新しい中華鍋が届きました。
まず、よく洗ってから、全体が青っぽい黒色になるまで空焚きします。ところが、思わぬことにそれが一仕事だったのです。
というのは、近頃のガスレンジは、火災防止のためにすぐにセンサーが効いて、勝手に弱火になってしまいます。火の上に置いて、お鍋から煙が上るほど空焚きすることが不可能なのです。
後で考えると、朝顔型のガスコンロを出して使えばよかったのですが、このときは思いつきませんでした。
仕方ない、重い中華鍋を持ちあげてちょっと遠火にして、傾けたりもしながら、時間をかけてまんべんなく焼きました。
というわけで、初日から重さをたっぷり味わうことになりました。


あとは何度かクズ野菜を炒めては洗う、を繰り返して仕上がりです。

そのあと、使ってみました。
「うぅぅ、調子いい!」
何故、もっと早く、新しいものに替えなかったのかが、悔やまれるほどです。

これは、母に買ってもらったものと、底が反ったものに次ぐ、三代目の中華鍋です。前の二つは無駄だった?いえいえ避けては通れなかった、勉強のためのものだったのでしょう。

いらないもの購入にはフットワークが軽いくせに、生活必需品の購入にはなかなか踏み切れない私ですが、新しい中華鍋の使い勝手の良さには、大満足しています。




4 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

 春さんいつも身近な教材?を使っての話に納得です。(拍手)
寒気が異常に強くどんな夏がくるでしょうか、
東日本は荒れていますね。
 こちらも梅雨開けはまだ、
どんな夏がくるかなー

さんのコメント...

昭ちゃん
そちらは寒いんですか?こちらは朝涼しく、昼も30度以下と、割と過ごしやすい日々です。
湿気が多いのか、毎朝地表あたりで雲となってたまっています。それがだんだん上昇して、今頃の時間は、朝見えていた山並みの稜線のあたりまで行って、空と一体になっています。低い雲が、だんだん浮いていく感じです。
蝉は鳴いていますよ。いい夏になるといいのですが。

昭ちゃん さんのコメント...

 寒気による逆転層ですね、
気温があがれば上昇しますね。
セミはまだ聞きません。

さんのコメント...

昭ちゃん
盆地ですから、上昇気流は出やすいのですが、それは主に冬のことです。でもこのところわりと毎日かな。昨日も筑波山のてっぺんは、朝見えたきりで夕方まで見えませんでしたが、今日も朝見えたきり、今は雲の中です。
蝉はもうヒグラシまで鳴きました。