2014年10月18日土曜日
もりわじんの猫
招き猫好きだったら、誰でも知っている、もりわじんさんの招き猫です。
20年以上前のことでした。日光の中禅寺金谷ホテルのロビーに立ち寄ると、大きな招き猫が置いてあり、その横に、「あなたの猫の招き猫をつくります」と書いてあり、「もりわじん」と名前がありました。
それまで見たことのない招き猫で、強く印象に残りましたが、それより驚いたのは値段でした。いくらなんでも、こんなに出して自分の家の猫の招き猫をつくりたがる人がいるものだろうかと、思ってしまったことでした。
そのとき、私はいくつかは招き猫を持っていましたが、やがて招き猫を集めることになり、もりわじんさんのお名前とも親しむときが来るとは、思ってもいませんでした。
もりわじんさんは、1992年から次々と創作猫を発表されてきました。
以後、どんな招き猫展に出かけても、招き猫の博物館・美術館に行っても、個性的で大きなもりわじんさんの猫が、決まって会場の目玉猫として置かれていました。
着想が斬新、仕上げは細やかで美しく、とくに招き猫群像が見事です。
長い間、もりわじんさんの招き猫は、招き猫の博物館などで見るものだと納得していました。
それでも、ずっと見ている間に、一つくらい欲しくなるのは人情です。
というわけで、これは東京の数寄屋橋の阪急デパートで毎年お正月に開かれていた招き猫市で手に入れたものです。
優しい表情に和みます。
さらにもう一つ、やはり招き猫市で手に入れた招き猫です。
もりわじんさんの猫は、神々しい猫、ユーモラスな猫、はちゃめちゃな猫、気持ちの悪い猫など、強烈な個性の持ち主が数多くあります。
それなのに、私が持っているのは、どちらもおとなしやかな猫たち。
でも、気に入っています。
幸いなことに、先の地震で二つとも割れませんでした。
あのときは被害が大きかったのですが、割れた猫たちを惜しむより、割れなかった招き猫たちに感謝する気持ちでいっぱいだったものでした。
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