この写真ではないのですが、コンピュータを立ち上げたとき、今朝はGoogleの画面で、アンコール遺跡群の溶樹の写真が出ました。
日本では絞め殺しの木とも言われている溶樹は、クワ科、イチジク属の木で、菩提樹の仲間です。
問題は、種がどこにでも落ちて、建物の上であろうと街路樹の木の股であろうと、芽を出す発芽率の超いい木なのに聖なる木なので、抜くことを誰もが恐れることです。
私だって、
「抜いて」
と言われても、抜けないと思います。
木の股に芽生えた苗は、その木から養分を取りながら、根を土にまで落としてどんどん大きくなり、やがて宿った木をすっかり覆って、枯らしてしまいます。
プノンペンの王宮近くの街路樹 |
2010年に、プノンペンを訪れたとき、以前住んでいたあたり、サップ川の近くに宿をとり、あたりを歩いてみると、ほとんどの街路樹が溶樹に締めつけられていました。
王宮の近くには、街路樹として見事なタマリンドが並んでいます。もとこの辺りに住んでいたころには、タマリンドは元気、根元にかわいらしい菩提樹の苗が生えていたところもあったかもしれないけれど、目立つほどではありませんでした。
「どうするの?早く菩提樹を取ってやらなきゃタマリンドが死んじゃうよ!」
と心配になったのですが、もはやこうなっては打つ手がないかもしれません。
30年ほど前のインドのカルカッタは、古い建物ばかりでした。
見上げると、高いところに菩提樹が生えている建物がたくさんありましたが、たぶん、今では壊されて、新しい建物になっているのではないかと思います。
プノンペン、どうするの?
樹齢100年の木も、一旦溶樹に取りつかれたら、お終いです。
2 件のコメント:
絞め殺しの木にはガジュマルやアコウ、インドボダイジュなどいろいろあるのですね。
頼りにされてうっかり気を許すと、最後には命取りになってしまう。怖いですね~(笑)。
hiyocoさん
そうそう、ちょっと絞めるの、大胆に絞めるのいろいろいます(笑)。
最初は小さくて双葉とかかわいいんですけどね。そのうち手に負えなくなります。
インドボダイジュ、ベンガルボダイジュ、ガジュマルどれも大好きな木ですが....。
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