プレカット屋さんを訪ねると、よく90歳の理事長に大歓迎されて、理事長室に招き入れられます。
私たちが二人だけで家を建てていることを知っていらっしゃるからです。
理事長室には、組み木のパズル、さまざまな木彫り、茨城県の市町村のジグソーパズルなどなど、なんだか面白いものが、いろいろ置いてあります。
組み木のパズルは、前に全部やってみたので、次はミミズクに注目です。
ミミズクを手に取って見てると、理事長が、
「一つ持ってっていいよ。中に炭が入ってるんだ。車の中に置いて臭い消しにしようと、台湾で三千個ばかりつくってもらって売ったんだけど、あんまり売れなかったな」
と、一羽くださいました。
理事長は、材木屋さんの社長さんであると同時に、材木屋組合でつくったプレカット屋の理事長でもあります。好奇心いっぱいですが、ミミズクで商売しようとしたこともあるなんて知りませんでした。置いてある組み木も、売ろうとつくったものだったのかもしれません。
こんな手のかかるミミズクを三千個もつくったなんて、気が遠くなりそうです。
縦の線は、羽根のつもりでしょうか?籠を編んだ上に縦に走らせています。
開けると、消臭のための炭の粉が入っています。
すっかり古くなっているので、蓋は簡単に開きましたが、もともとは、ミミズクの首に巻いた黒い両面テープが、開かないように身と蓋を留めていたようです。
太めのひごを経材(たてざい)として放射状に置き、それに細いひごを巻きつけて底をつくる編み方は、日本の籠の編み方と同じです。
籠の編み方、とくに底の作り方はどこでも同じではなくて、その土地土地の特長があります。
台湾と日本が同じなら、中国にも同じ編み方の籠があるのかしら?
大きい籠では思いつかなかったので、ずっと前に骨董屋のがんこさんからもらった、上海の竹の鶏を見てみました。
胴の編み方が、ウィッカー編みの鶏です。
底を見ると、あれっ?網代に編んでありました。
変だなと蓋を取ってのぞいてみたら、内側はまぎれもないウィッカー、しかも、経材を一本足して、奇数にして緯材(よこざい)一本で巻き上げています。孫のはなちゃんが編んだ籠と一緒です。
これでまったく同じ底の編み方が、中国、台湾、日本にあることがわかりました。
中国、台湾、日本と同じ編み方があるのだから、韓国にもあるのでしょうか?
私は韓国の籠は持っていませんし、見たことがあるのは、柔らかい材料や柳で編んだ籠だけ、いつかウィッカー編みの韓国の籠に出逢うことがあるでしょうか?
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