2017年3月21日火曜日

100円箱の中


骨董市で、おもちゃ骨董のさわださんの100円箱に、絵つけをした卵が入っていました。


よく見ると、ひびが入っています。
100円箱の中で、ほかのものと一緒にがちゃがちゃ揺られて割れたに違いありません。
「さわださん、この卵割れてるよ」
「えぇぇ、これは本当の卵だったのか!」
100円箱も、五個以上あって、どれも雑多なものが満載されていたので、いちいちよく見ている時間などなかったのでしょう。
「よかったら、持ってってよ。ただでいいから」
「そう」
と、いただきました。
割れたのをただでもらった方がよかったのか、それとも割れていないのを100円で買った方がよかったのか、どちらがどうと言えない心境ですが、とりあえずアロンアルファーでこれ以上ひび割れないよう、くっつけておきました。


東欧の卵に見えますが、日本人がつくったものかもしれません。
最近では、東欧の卵に倣ったイースターの卵の絵つけ教室が、日本でも開かれているようです。


やはり100円箱の中にあった、トウモロコシの姉さまです。
なんてきれいに仕上がっているのでしょう!
私のつくった姉さまの比ではありません。穴があったら入りたいくらいです。


手柄(赤い布)が正面に来ているのはちょっと変でしょうか?手柄は本来、脇にちょっと、そして後ろにしか見えません。
でも、そのことをわきに置くと、見事な出来あがりです。つくるのが難しい、顔から首にかけても、まったく破たんがありません。


ちょっと色をつけたトウモロコシの皮を撚った紐は、りっぱに簪に見えます。


同じく、細く裂いて撚った帯しめも、素敵です。
 

帯の結び方もきれいです。
トウモロコシの皮が硬くて癖があるものとは思えない、鮮やかな細部です。


私のつくった、下手な姉さまと並べて比べられるとよかったのですが、あれは、あまりにも稚拙だからと、とっくに処分してしまいました。









2 件のコメント:

karat さんのコメント...

おはようございます。
ウクライナとか東欧あたりのピサンキエッグですね。一度少しだけ習いましたが、卵に専用の蝋で模様をつけて専用の染色液で染めていく技法で、色が増えてくるとそれなりに面倒です…。
これは蝋の線が飛び出したり、太かったり細かったり…。昔からの伝統的な工芸品なので、こういう稚拙な(失礼、)というか勢いのあるのが好きです。(^^)。これでもか!というような精密・豪華なピサンキエッグはよく見ますがあまり好きではないです。
卵の殻って案外丈夫で普通に絵具を塗っても染まらないので、専用の染料でしたが、東欧の工芸品なのに、染料はアメリカ製でした…。
トウモロコシの姉様人形のほうが珍しい感じで、懐かしさはありますが、知らなかったかもしれない…しみじみ見たのは初めてです。過去のブログまでさかのぼって見せていただきました。

さんのコメント...

karatさん
あぁ、どこかで、日本で卵の絵つけを習えることを見たことがあると思ったら、karatさんのブログだったんですね。
これでも相当よくできていると思っていましたが、稚拙な方で嬉しいです(^^♪私もその方が好きです。色が重なっているところは奥行きが感じられて、見飽きません。
中身を吸い取った後の処理から見て、日本のものではないのかもしれません。そんなところに、お国柄って出るものですよね(笑)。
見て「これ好き」とか、「ちょっとね」などというのは簡単ですが、これだけ描こうと思ったら、ほんと大変ですね。
トウモロコシ細工は、自然素材相手だし、どこかが縮れていたり、膨らんでいたり、反り返っていたりして、水で湿らせても、素材がなかなかいうことを聞いてくれません。それを、どこにも破たんがないようにすっきりまとめてあって、降参しました。