小さなビンの蓋が、缶ビールの空き缶利用だったことから、缶ビールについてちょっとだけ、調べてみました。
これは不評で、全く普及しませんでした。
同じく1935年、Gottfried Krueger Companyは、缶製造業者と提携して、Krueger's Finest Beerをつくり、愛飲家に試飲してもらって、「売れる」と確信してから量産に入っています。
American Can Companyは、禁酒法が廃止された1909年にもう缶ビールを試作していて、1933年には2年間の研究を経て、発泡したビールがスズと化学反応するのを防ぐ塗装に成功し、缶ビールの商品化にこぎつけています。
クルーガーは、アメリカ(=世界)で缶ビールを販売する最初の業者となりましたが、その反応は熱狂的で、3か月以内に卸売業者の80%以上がクルーガーの缶ビールを取り扱い、世界的なビール会社三社を脅かすまでになりましたが、すぐに競合者たちが追いつきました。
缶ビールは、1935年に初めて発売されたというのに、その年末までには2億本以上生産され、販売されました。
缶はビンとは異なり、消費者がデポジットを支払う必要がありません。
また、缶は積み重ねやすく、耐久性があり、冷やす時間が短くて済みます。そのため、人気は1930年代を通じて増加し続け、第二次世界大戦中にその人気が爆発しました。
大戦中、アメリカの醸造会社は、数百万本の缶ビールを、海外の兵に向かって出荷しました。
さて日本では、戦後の1958年にアサヒビールが日本初の缶ビールを発売しました。
ついで、1959年にサッポロビールも発売しました。これらは、缶切りで二か所に穴を開けて飲む形式の缶でした。
当時はまだ、ビール生産量の55%が家庭外で飲まれている時代、しかもおもに暑い夏場だけ飲まれていたし、酒屋さんは配達してくれるしで、缶ビールの需要を感じる雰囲気は皆無でした。
缶ビールは、ビンビールと比べて品質に遜色はなかったものの、缶の臭いがするとか、ビンビールより風味が劣ると言われ、売れ行きははかばかしくありませんでした。また、味ばかりではなく、取扱いに不馴れなため、缶切りで開けるときに噴き出してしまうこともあって、日本ではなかなか普及しませんでした。
キリンビールに関しては、社の歴史を調べても記載が見つかりませんでした。ということは、アサヒやサッポロと、そう間は置かなかったものの、缶ビールに関しては出遅れたのかもしれません。
プルタブつきのスチール缶ビール(蓋部分だけアルミ)が売り出されたのは、1965年(昭和40年)だったらしいのですが、当時、巷で缶ビールを見かけることはまずありませんでした。
当時はコカ・コーラなど清涼飲料水も、ビンで買い、ビンを返却するのが主流でした。
ビール缶が全部がアルミになったのは1972年ですが、誰もが缶ビールになじんできたのはもっとあと、1990年代に入ってからだと思われます。
巷に缶ビールがあふれてからも、再利用を繰り返すことができるビンを離れて缶ビールを買うには、大きな罪悪感が伴い、ビンビールにこだわった人もたくさんいました。
そんな、ビンから缶への敷居を、まず低くしたのは小さな缶ではなく、2リットルのアルミ缶ではなかったかと思います。
樽の形を真似たものもあり、大勢集まるとき、それをどんと置いて飲み合うことで、雰囲気は一気に盛り上がり、好まれました。
今では、ジュース類は、ほぼペットボトルになってしまいました。
ペットボトルのビールもすでにありますが、そう普及していません。でもジュースなどの流れからして、すべてペットボトルビールになる日もそう遠くないのかもしれません。
そして、右端の小さなビールは、我が家に唯一ある、スチール缶ビールの空き缶です。
追伸:
昭ちゃんが戦後すぐ米軍の基地で見たと言っている、レッドフォックスの缶ビールの写真を、ヤフーオークションで見つけました。
あまりの可愛さに落札したいところですが、開始価格が15,000円、見るだけでした。
6 件のコメント:
春姐さんよく調べられましたね、!!
1945・10月横浜基地のGIが飲んでいた
缶ビール「レッド ホックス」の絵が
似ているので驚くました。
赤いキツネが運ぶデザインです。
昭ちゃん
先日は見つけられませんでしたが、レッドフォックスの缶、ヤフオクで見つけましたよ!
ブログの最後に写真を載せておきますね。
キツネが、かっわいいですね(^^♪
これ、現在入札受付中ですけど、開始価格が15,000円です。私にはとても買えませんが、昭ちゃんも見てください!懐かしいでしょう。
わ!!!懐かしい
73年前が蘇り有難うございます。
日本のビールが旨いと
押しかけた記録が残っています。
昭ちゃん
私も見たことがないけれど、懐かしいです(^^♪
それに、キツネがかわいい!札幌のペンギン以来、かわいいビールはありませんね。
姐さん関連した話題を、
タバコでキャメルやラッキーストライクを見ると
当時を思い出します。
またコーラは昭和7年の「上海事件」当時
現地の街角に看板が、、、
雑誌よりのコピーですが「楽可口楽」です。
昭ちゃん
キャメルもラッキーストライクも知っています。どこかの国でよく見ました。アメリカかなぁ。
コーラは、カンボジアでもマレーシアでもシンガポールでも可口可楽でしたよ(^^♪
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