このところ、庭仕事ばかりで、大工仕事ができていません。
久しぶりに大工仕事をやろうと見まわすと、いろんなものが出しっぱなしだし、落ち葉は作業場のあちこちに吹きだまっているしで、結局は片づけから手をつけることになりました。これでは大工仕事までは到達しないのではないかと思い始めたころ、なんとか片がつき、やれやれ。手始めに作業台をなおしました。
合板はやはりむくの木にはかないません。
どんな木でなおそうかと探して、水に強いラワンにしました。
ラワンの板は、1970年代初頭に何も考えずに購入して、前住んでいた家の棚の板にしていたものです。
当時、材木屋やホームセンターで売っている板といえばラワンでした。フィリピンの巨大なフタバガキ科の木を日本は伐りまくっていたのです。やがて、フィリピンの原生林がなくなり、伐採の矛先はマレーシアのサラワクに向けられました。
しかし、サラワクのフタバガキ科の木はフィリピンのそれほど巨木ではない(といっても、樹高が60メートルもある木もありましたが)こと、合板技術が進んだことなどから、ほとんどむくの板ではなく、合板にして売られました。
よく考えていなかったとはいえ、そんなフィリピンの熱帯林破壊に加担してしまったラワンの板、粗末にするわけにいきません。
前の家から外してきて、ビニールハウスの仮設作業場の棚板として長く使ってきましたが、それを壊してからは、作業棟の引き出しの枠板などに再々利用しています。仮設作業場時代には雨にも濡れましたが、全然傷んでいません。
その余りがまだ数枚残っていたので、それを使うことにしました。
ペンキも、いつでも削ることができるので、まずはそのまま使ってみることにしました。
できあがりました。
板を無駄にしないように木取りして、幅は二つに割っただけ、長さもちょっとだけ大きくしました。
はじめたとき高かった日が、すっかり傾いていますが、これだけの作業にこんなに時間がかかったのではありません。途中で別のことをしていました。手すりの修理です。
作業台の修理に着手する前、母屋に入ると、居間から食堂に行くところの手すりが壊れていました。
「どうしたの?」
「おれがつまずいてぶつかった」
「えぇぇぇ!大丈夫?」
「おれは大丈夫。ものを持っていて前が見えなかった」
まぁ、大丈夫だというので、夫は大丈夫なのでしょう。
「おい、破片をなくすなよ。ボンドでつけるから」
破片といってもごみのようだし、ボンドでくっつけるなんて考えられません。よく見ると、像の底にビス止めしていた板だけが、ビスがすっぽ抜けて割れていて、ビスが台に残っています。
これだと直すのは簡単です。
まずジャイナ教の像の底に、今までより厚めの板を貼ります。像自体の台の四隅は面を取ってあるので、その四隅の部分を利用して、貼った板を手すりの台にビス止めします。
もともと使った板が薄すぎたのです。厚みが1センチにも満たない板に、ビスは穴を彫ってその中に打ち、釘隠しをしていますから、ビスで止まっていた部分の厚みはわずか5ミリほど、これでは強い力をかければ、薄い板が割れるのも無理がありません。
自分でやったのに、理解できません。できるだけ目立たせたくないと思ったのか、もしかしたら、たまたま手元にあったという理由だけで薄い木を使ったのかもしれません。
今度も、もっと厚い板でもよかったのですが、やはり転がっていた端板を使いました。
それにしても、夫も、像も、台も壊れなかったので、めでたしめでたしでした。
4 件のコメント:
なんとーーー。みなさま、無事でよかったです。
目をつぶっていても、自在に家を歩き回れるぐらい、空間構成を把握されておられると思う先生なのに・・・。きっと何か、考え事をなさっておられたのでしょうね。
Akemi Fujimaさん
いつだったかいらした方をお見送りするとき、門のあたりでつまずいて転んだ時、くるっと回りました。
その方は、さよならも忘れて、「受け身だ!受け身だ!」と大騒ぎしておりました(笑)。いざというときは何とかなるのでしょう。
私が梯子とともにひっくり返って背中を打ち、しばらく動けずやっと這って家まで戻り、即救急車で運ばれて圧迫骨折で入院したときも、第一声は、「なんで受け身をしなかったんだ?」でした。
まだまだあの方は大丈夫です(^^♪
安心しました。1つ1つのご発言が眼に浮かぶようです🎶
朝のジョギングを日課としてますがこればかりしてないで、受け身の練習をしないとです!が、どうやって練習すればいいのでしょう?笑
Akemi Fujimaさん
あはは、ジョギングだけで大丈夫でしょう。受け身は手足を縮めて身体を丸くするのですが、柔道をやっていない人間にはとっさにはできません。
ジョギングも無理しないでくださいね。なんでも過ぎると身体には負担になるようです。もっとも散歩さえ怠けている私には、そんなことを言う資格は全くありませんが(笑)。
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