2021年9月11日土曜日
赤ちゃん人形
たけちゃんが、大きな赤ちゃん人形を連れて来たとき、正直驚きました。
たけちゃんのお父さんは、子育てを考えすぎるほど考えている人なので、たけちゃんに赤ちゃん人形は不似合いな気がしたのです。
でも、1週間一緒に暮らす間になんとなくわかりました。
私は息子たちにふんだんに本を与えたけれど、おもちゃに関しては厳選しました。最小限にしようとしたと思います。息子はその反対、たけちゃんには本は与えないで、おもちゃはふんだんに与えようとしているフシが見えます。息子のおもちゃは、最小限にしたと言ってもつい増えてしまう、たくさんあったと思われるのに、小さいころはおもちゃが少ないことが不満だったようです。
私は子どものころ、本が欲しかったのに祖母から与えられなかったので、いつも本に飢えていました。祖母にとって、絵本や小説などは邪魔なもの、私が親戚のおばさんに買ってもらって持っていた1冊、2冊の雑誌でさえ、気がついたら捨てられていました。そのため、私は祖母を反面教師にして、息子たちにはそんな思いをさせないようにしたのですが、それがまた反面教師になっているのかもしれません。
そういえば、祖母の娘である叔母も、本を買ってくれない祖母の下で育ったからか、従妹たちは本や雑誌に埋もれていました。叔母の家を訪ねたときは、私と弟は挨拶もそこそこに本棚の前にどかっと座り、新しく加わった本を読みふけったものでした。
歴史参考書などは快く買ってくれたのに本を嫌った祖母の心はわかりません。ただ、祖母の姉が亡くなったとき、若くして死に急ぐように戦死した甥の遺品である本をたくさん引き取って置いていましたから、本を読み耽るとよくないことが起こるという気持ちがあったのかもしれません。
歴史は繰り返す、堂々巡りだと思うと、興味深いです。
さて、前置きが長くなりました。我が家の赤ちゃん人形です。
いい年をして赤ちゃん人形を愛でている方こそおかしいと、息子に突っ込みを入れられそうですが。
小さなセルロイド人形、右はフランスのものですが、フランスでつくられたものかどうかは不明です。
ただの赤ちゃんですが、チュールのフードが超豪華です。
顔と手の先が、同じ材質なのにちょっと黒ずんでいるので、もとは足まで隠れる優雅なベビードレスを着ていたものでしょう。
少し大きめのセルロイドの赤ちゃん人形です。
こちらはフランスの赤ちゃん。日本のセルロイドより頑丈にできています。
さすがフランス人形、立ちますが、膝が曲がっていないので、赤ちゃんというより幼児かもしれません。
幼児人形と言えば、人形のほとんどが幼児、そこまで広げたら、もっといっぱい引っ張り出さなくてはならないので、立っているフランス人形を、ここでは赤ちゃんの仲間に入れておきます。
左の中ほどのリボンをつけた人形も、髪を見ると赤ちゃんか幼児かと迷うところ、下の部分を押すときゅっきゅと泣くので、赤ちゃんにしておきます。
アメリカの赤ちゃん人形は、アーウィンのセルロイド製。もともと裸で売られていて、買った人が服を手づくりしたようですが、このように細かく編まれた服はまれです。
この子たちを愛してくれたアメリカのおばあちゃん(もしかして若いお母さんてことある?)が素敵な服をつくってくれて、とても幸せそうな赤ちゃんたちです。
こちら、ヤフーオークションからお借りした写真、たいていのアーウィンの赤ちゃん人形は、こんな服を着ています。糸の太さが全然違います。
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8 件のコメント:
私の時代には女の子の憧れでした輸入だったのかな
助け1号の頃は抱っこちゃんが盛んで買えない時代でした。
昭ちゃん
昭ちゃんの子ども時代と言えば、確かに輸入品の立派な人形があったのでしょうね。
でも、庶民は布でつくった文化人形を持っていたんじゃないですか。私も母の手づくりの文化人形を持っていて、母は私の友だちにも作ってあげていました。
もっとも、お風呂に入れようと水に浸けたので、文化人形の顔は滲んでぐちゃぐちゃ、ぐしょぬれの人形は乾かないで臭くなり、カビも生えて捨ててしまった思い出があります(笑)。子どもはいろんなことをします。
抱っこちゃんは、高校生のころだったかしら。休日に会うと、友だちが得意げに腕に留まらせていました。私は買えなかったけれど(笑)。
幼子にとって、人形やぬいぐるみは他者を慈しみ、大切に思う心を養う大切なおもちゃとの見方もあります。
本やおもちゃが禁じられれば、反動で渇望する。親の意志通りには行かないと言う事でしょうが、意志を持たない子育ても又問題多いかと。難しいです。
reiさん
たしかに、人形遊びやままごとは、他者への思いやりを学ぶおもちゃだと思います。
ただ、たけちゃんが赤ちゃんを持っていたので、「へぇぇ」と思ったのです。赤ちゃんが小さいときから、女の子は女の子らしいおもちゃに、男の子は男の子らしいおもちゃに、誰に教えられるともなく関心を示すことがあります。そのことに関心があって、「へぇぇ」と思ったのですが、たけちゃんは電車でも遊んでいたので、気にすることなかったのでしょう(笑)。
そういえば私、息子がものごころついてない頃に、大きなクマの抱き人形を買ってやったことがあります。今でも持っていますが、息子たちはまったく関心を示しませんでした(笑)。
セルロイドの赤ちゃん人形は、子供が抱えて遊ぶものなのですか?すぐ壊れてしまうように見えるのですが、案外丈夫なのでしょうか。大きめの赤ちゃんたち、ちょっと顔が怖いです(笑)。
hiyocoさん
アメリカやフランスの赤ちゃんは、固くて厚いセルロイド製で、子どもが乱暴に遊んでも問題ないくらいしっかりできています。
小さなセルロイドの輸出用につくられた日本製のものは、貧乏人でも買えた安いやつでしょう(笑)。すぐに壊れたかもしれないけれど、ないよりまし、小さな町工場でつくられたものだと思います。
でも、日本製のセルロイドのキューピーなども、厚手のしっかりしたものもありました。ずっと遊んでいましたから。
大きめの赤ちゃんは、彫を深くして白人を意識していますよね。人形はよく見ると怖い顔のものが多いです(笑)。
昨日ちょうどセルロイド人形を検索して今も作っていらっしゃる方を見付けました♪。http://www.celluya.com/page11.html
最後のセルロイド玩具職人 平井英一さん。https://www.city.adachi.tokyo.jp/hakubutsukan/chiikibunka/hakubutsukan/gangushokunin.html
今でも月に数体作っていて購入もできるようです。私のセルロイド人形は35年前くらいに横田基地周辺に当時あったアンティークショップで購入したものですが、今はアンティークショップも無くなってしまい福生周辺は面白くなくなりました。
日に日にお元気になられて他人事ながら嬉しいです♪。
チルルさん
コメントありがとうございます。セルロイドミーコちゃん、ちゃっかり知っていますよ(^^♪
私も2体持っています(http://koharu2009.blogspot.com/2012/10/blog-post_25.html)。
で、数年ぶりにセル屋さんのHPをのぞいたら、いろんな顔の子が増えているのにびっくりしました。ウィグまであった!
セルロイド人形も王道は着せ替えだと思いますが、小学生のころは友だちと縫いっことか着せ替えっこをしていましたが、今はそんなことはしません。ミーコちゃんの着ぐるみの衣装とか関心があるけれど、脱いだものをどう保管するのかとか考えて、手が出ません。というわけで、我が家のミーコちゃんは、着たきりスズメです(笑)。
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