今では想像もつきませんが、二昔ほど前までは、あまり巷で招き猫を売っているところがありませんでした。
大衆食堂の商品見本の棚や、お店の中の高いところにはすすけた招き猫が鎮座していましたが、商品として売っているとなると、大きな寺社の門前のお土産もの屋さん、古い商店街の瀬戸物屋さんなどに限られていました。
また、国際空港の出発ロビーのお店にも、外国人向けのお土産として並んでいることがありました。
そんな、成田空港の出発ロビーで出逢った猫たちです。
もちろん、これから出国するのですから、買うかどうか迷うところです。
出国手続きをする前の、誰でも立ち寄れるお店でしたから、帰りに買うということも可能です。
でも、行きはともかく帰りは抱えきれないほどの荷物を持っているはずだし、一刻も早く家や事務所に帰りたいと思うだろうから、立ちよる余裕がないことは、容易に想像できます。
というわけで、バッグに忍ばせて、旅の間中持って歩いて帰ってきた猫たちです。
こんなものを持ち歩くのですから、そう遠くへは行かなかった、たぶんタイでしょう。
同じ形で、三種類の模様が違うものがありました。
一度に二匹買ったのではありません。一匹ずつ、二度持ち運んだのですから、ご苦労なことでした。
磁器でできていて、よくある瀬戸のものではなく、有田のものです。
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