2014年12月1日月曜日
皮むき器
先日、H夫妻からりっぱな自然薯をいただきました。
「よかったら、おろしましょうか?」
と、H.かなちゃん。
「皮むきはどこですか?」
「あっ、私皮むきは使ってないのよね。刃がぎざぎざの、トマトの皮むきならあるんだけれど。それを使ってみる?」
と引き出しを開けたら、ステンレスの皮むきがありました。
「あら、あったわ。でもうまくむけないと思うけど」
かなちゃんはしばらく四苦八苦していましたが、まだらにむけています。
「.....」
「やっぱり包丁を使ったら」
このステンレスの皮むき器は、確か日本の刃物の産地のものです。
ドイツ、リッターの皮むき器と形はそっくりですが、むいた皮が刃と刃のあいだにはさまってしまうし、ときには刃も裏返ってしまう、まったく使いものにならない代物なのです。
リッターの皮むき器は、その昔使っていました。
性能はいいのですが、ジャガイモの芽を取り除く突起部分がすぐ折れるし、油ものではないからと水で流しただけにしておくと、プラスティック部分が茶色く薄汚れてきて、尾羽打ち枯らした姿になってしまいます。
何故だか、プラスティックの柄が折れてしまったことさえありました。
「なんで、いつまでも柄がプラスティックなんだろう?」
二本ばかりダメにしたところで、リッターに見切りをつけ、買ったのがステンレスのものだったのです。
じつは自然薯をいただいた時には、生協の注文書で初めてリッターの皮むき器を見つけて、注文済みでした。ステンレスのも生協で買ったんだと思いますが、よくこんな欠陥商品を取り扱っていたものでした。
ほどなくリッターが届きました。
もう一本残っていた自然薯をむいてみました。
「美しい!」
なめらかに、問題なくすらすらむけました。さずがリッターです。
いったいどこが違うんだろう?
リッターの刃はまっすぐですが、ステンレスの方はカーブがついています。刃の材質も違い、リッターの方は鉄ですが、ステンレスの方はステンレスです(リッターにもステンレスの刃のものもあるようです)。
どこの誰がつくったのか、ステンレスの方には、STAINLESS STEELとしか表示はありません。
赤い柄のトマトの皮むき器はリッターのものです。ぎざぎざになっていますが、刃はやはりまっすぐです。
もっとも、トマトは最近は硬くても皮ごと食べるのをよしとしているので、あまり皮むき器の出番はありません。
この十年ほど、皮むき器を使わないで、包丁だけでやってきました。問題はないけれど、皮むき器を使って、薄く、手早くむければ、それはそれで嬉しいものです。
今度は、芽を取り除く部分は使わないで、ちゃんと石鹸をつけて、ブラシでよくこすって、白いプラスティックが汚れないように気をつけましょう。
もっとも、見たところそっくりですが、30年前とはプラスティックの品質が変わっていることを、ひそかに期待しています。
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