「ブリキのカナリア、いいっしょう?」
とおもちゃ骨董のさわださん。
デッドストックのカナリアは、小さな箱に、ゴムでできた尻尾を、頭の方に向けて折り曲げたままで長年しまわれていました。
折り曲げた尻尾がゼンマイを巻く鍵の差込口をふさいでいたので、尻尾を伸ばそうとしたら、ゴムが硬化していてぽきっと折れてしまったのだそうです。
尻尾が折り曲がったままのもカナリアも2羽いたのですが、どうせ伸ばそうとしたら折れてしまうだろうからと、壊れたのをいただいてきました。
日本がアメリカに占領されていた1945年から1952年の間に、アメリカ輸出用につくられたおもちゃです。
すぐに捨てられてしまっただろう粗末な箱に描かれたカナリアは、とても楽しそうに歌っています。
さて、折れてしまったゴムの尻尾は、熱湯に浸けてみました。
ぷーんとゴムの匂いがして、熱湯の中では柔らかくなり、多少成形することもできましたが、温度が下がると元のようにカチカチになりました。ハサミで形を整えようとすると、切れずに刃があたったところが、ボロボロ粉になってしまいました。
尻尾の根元をちょっと細くして、収まるべき隙間をねじ回しで少しこじ開け、尻尾を挟んでみました。
本当は切ったところ(ぼろぼろ崩れたところ)をやすりで磨いてなめらかにしてやればいいのですが、ぎざぎざのままです。
尻尾が折れるので、二度と箱にしまうことはできなくなりましたが、尻尾をつけてもらって、カナリアは喜んでいるようです。
油を差せばゼンマイも動くようになるかもしれませんが、ちょっと怖い。
ゼンマイの鍵を差し込む突起を前後に動かすだけで、カナリアはチイチイ鳴くので、それで楽しむだけで十分です。
3 件のコメント:
わー 懐かしい呼び名 オキューベィト
戦後小倉の街中に「PX」もテーンとありました。
あまりブログを独占しても悪いので、、、
私の想像ですが時期的にヒット商品と思いますが。
昭ちゃん
田舎に住んでいましたが、小さいころ母の実家へ行き、祖父と山に薪を取りに行ったらいきなり白人と黒人に遭遇してびっくりしました。黄色人種以外の人間をはじめて見た瞬間でした。都市に住んでなかったので、「give me chocolate」はしてなかったし(笑)。
あのころは、みんな一生懸命生きていましたね。いまもかな?
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