自分の持っているものの中に、ときたま、どうして手元にあるのかわからないものがあります。
このプルトーイもそんな一つです。
プルトーイは紐をつけて引っ張って遊ぶおもちゃ、せいぜい二歳から三歳くらいまでの遊ぶものでしょうか。この動物に乗る小人は厚い鉄板でできていて重く(2キログラム)、しかもあちこち尖っています。
誤ってぶつけでもしたら、怪我をせずにはいられない、勢い余って窓ガラスにでもぶつかれば大惨事、とても幼児には持たせられない代物です。
だからこそ、売れないでいたのかもしれません。
プルトーイは日本の幼児には馴染みが薄いものです。
日本で幼児がそれを片時も離さず引っ張って遊んでいる姿は、ほとんど見たことがありません。
しかし、アメリカで暮らしていたときには、日常的に、犬、車、アヒルなどのプルトーイを引っ張って遊んでいる幼児を見かけました。幼かった息子にも船のプルトーイを買ってやりましたが、引くと音が出るにもかかわらず、ほとんど関心を示しませんでした。
まだ周囲の動向には関心のない幼児の持って遊ぶものですから、伝統とか人のまねとかはあまり考えられないので、不思議なことです。
このプルトーイは、それでも我が家に来て20年以上経ちます。
一期一会、この広い世界で出逢うことができたのですから、せいぜい蹴飛ばして足を怪我したりしないよう、この写真を撮っているところの左奥の定位置で暮らすことを、小人となんだかわからない動物に楽しんでもらいたいものです。
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