2012年1月17日火曜日

鋳物の牛の鈴



カンボジアでは、稲を刈ったあと、それまで田んぼに入らないように数ヶ月つないでいた牛を、いっせいに放し飼いにします。
すると、牛が、二頭三頭、多いときは十頭も連れ立って、刈り取られた田んぼに残された稲わらを食べて歩きます。
誰の牛が誰の田んぼの稲わらを食べようとかまわないというルールがあります。牛に藁を提供しますがその代わりに、牛は田んぼに肥やしを残していきます。
牛が食べることを考えて、稲わらは20センチくらい、刈り残されています。

夕方になると、それぞれの牛はそれぞれの家に、勝手に帰って行きます。でも帰りが遅れたりしたら、首につけた鈴の音が、牛をさがす手がかりになります。

というわけで、どの牛も首から鈴をぶら下げています。




鋳物のずっしり重い鈴です。




元々ついていたのか、なくなったものの代用品なのか、ナットがついているのが、おもしろいところです。いい音がします。




ちょっと縦長な、鋳物の鈴です。




とてもつくりのよい、鋳物の鈴です。




タイの水牛の首に掛ける鈴は、材料が木で、手づくりのものですが、 カンボジアには鋳物の鈴が多くあります。




なかでも、直径2センチほどの小さな鈴がもっともありふれた鈴でしょうか。




一つでもいいのですが、こうやって、いくつも一緒に紐にぶら下げたり、




チューブをビーズにして、鈴と鈴を離して通してぶらさげたりします。




これは、カンボジアスタイルの木の「牛の鈴」ですが、




中にぶら下がっているのは、鋳物の鈴でした。

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