ヒシの実のお雛さまです。
ヒシを使うという発想がおもしろい、お顔は小豆でしょうか? 小豆の細工はあまり聞かないので、小粒の大豆かもしれません。
台には切れ込みを入れている、芸の細かさです。
ヒシは種子の形状に変異が多い植物とされいますが、手持ちのヒシと比べてみると、お雛さまはオニビシ、その両脇は棘(疑角)が変形してしまった
イボビシ、前の小さい2つは
ヒメビシ(の変異形)見えます。
女雛。
男雛。ヒシの色をベースにしながらも、金彩がふんだんに使われています。
ヒシの形から、二人ともエリザベスカラーをつけているように見えます。男雛が女雛の方を向いて微笑んでいるのがご愛敬、首を動かすことはできません。
ヒシの実が大きいので、おそらく西の方、九州あたりでつくられたものかと思われます。
かつて、ヤフーオークションでヒシの実の人形が出品されていたとき、入札はしなかったものの、写真だけ保存させてもらっていました。
それがこれら2枚の写真です。水車を踏んで田に水を入れる(この向きでは、田に水は入りませんが)人形と、
大八車を引いている人形でした。
どちらも、私の持っているヒシにはない形のヒシで、これはヒメビシと思われます。
箱には佐賀みやげと書いてあります。
ただ、お雛さまとは、ヒシの種類、作品の題材、絵つけの方法などが違っているので、お雛さまが佐賀県でつくられたかどうかは不明です。ネズミの好物だから食べられないようにと書いてありますが、もしお雛さまの頭が豆なら、大用心しなくてはならなかったことでしょう。
お雛さまたちはルンルン気分のようです。
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