2011年6月8日水曜日

浅草の招き猫





豪徳寺と並んでもう一つ、「招き猫の元祖」ではないかとされているのが、台東区浅草の今戸焼きです。

今戸焼きそのものは、16世紀にはじまりましたが、招き猫は江戸末期から、つくられはじめました。
浅草に住む老女(えっ、老女っていくつぐらい?)が、貧しさゆえにかわいがっていた猫を養うことができなくなり、泣く泣く手放しました。すると、その猫が夢枕に立って、「私を人形にして売り出したら、必ず福徳が授かる」と告げました。
そこで、老女(まさか、50前後では?)が片手を揚げた、愛猫の人形をつくって浅草寺の参道で売りだしたところ、たちまち遊女などの間で、大評判になったというものです。




二匹の猫が仲良く手を上げている招き猫は、浅草にある今戸神社の授与品です。
商売繁盛と招福に加えて、縁結びの猫とも言われていて、最近では、年数回の授与式には長蛇の列ができて、すぐ完売してしまうという、人気の招き猫になっているそうです。
ずいぶん前に、初詣に行って手に入れたものです。




今戸神社には、まん丸い絵馬もあります。




今戸神社の二匹の猫を見ると、一匹だけの猫が、なんとなく寂しそうに見えてくるから不思議です。




今戸焼きの招き猫の定番は、後ろが大きく開いているものです。昔は灰を入れて炭を入れ、携帯火鉢にしたり、キセルを掛けて、灰皿として使っていたそうです。蚊遣りにも使えます。

残念ながら私は持っていません。これは、小さなフィギュアです。




豪徳寺の猫も、今戸焼きの猫も、すっきりした粋なつくりです。


2 件のコメント:

hana-ikada さんのコメント...

かわいいというか、上品でどこか懐かしさの漂う招き猫ですね。
一つ置くと周りの空気が変わりそうです。
豪徳寺の招き猫は、はじめ眼の蛍光色に違和感があったのですが
こちらはすんなり受け入れられそうな猫ちゃんです。

さんのコメント...

hana-ikadaさん
私も今戸焼きは大好きです。
浅草寺に行くと、仲見世の右側にある最後の店「助六」にたいてい、一つや二つは置いてあるので、いらっしゃったとき見てください。
しばらく、行ってないなあ。行きたくなりました。