飯籠です。
お櫃に入れておくとご飯が蒸れて傷んでしまうような夏の暑い日に、この籠に入れて、風の通るところにつるして置くと、美味しく食べられます。
地域によっていろいろな形の飯籠があり、冷蔵庫もクーラーもない時代は、家庭の必需品でした。
もう一回り小さい飯籠もあります。
蓋を開けた、内側の様子です。
なんちゃって、じつはこの飯籠はこんなに小さいのです。
竹ひごは、髪の毛くらいの太さしかありません。
細いひごで丁寧に編まれていて、縁巻きもとってもきれいです。
この籠をヤフーオークションで見つけたとき、珍しく終了時間までねばって、競ってしまいました。
私の持っているミニチュアの籠の中で、ひごが最も細い、タイの魚具たちと比べてみました。
飯籠のひごの方が、漁具のひごより細いのがわかります。
ひごが細ければいいというものではないし、籠が小さければいいというものでもありません。むしろ、あまり小さいよりは、ちょっと大きめの方が存在感があります。
でも、細いひごを削る技術、ひごを折らずに籠を編む技術を考えると、確かな腕を持っていなければ、小さな籠はできっこありません。
どんな籠師さんがつくったものなのか、意欲的な若い人だったのか、それとも手慣れたお年寄りだったのか、タイムスリップして仕事場を訪ねてみたい気持ちでいっぱいです。
一番後ろは、持ち手も引っ張れば抜けてしまう、飾り用の日本の籠、その前の持ち手の上に輪がついているのは、タイに渡った福建人一世たちがつくった籠、その手前右は、フィリピンの籠です。
実物の飯籠(ご飯じょけ)の蓋と、大きさを比べてみました。
この小さな飯籠は、お雛飾り用のかまどのある小さな台所に、水がめやすり鉢、まな板や包丁などと一緒に飾る籠だったのでしょうか?そうだったら、どんなにかわいかったことでしょう。
お雛さまの道具としては、箪笥・長持ちより、台所道具の方に惹かれます。
2 件のコメント:
懐かしいなー
家内の実家は風の抜ける土間に提げてありました
水分が抜けないのでいいですね。
竹製で四角のとーふ入れは飾っています。
昭ちゃん
祖母の家では、吊るすのは六畳間の縁側に渡してある竿と決まっていました。外にも物干しがありましたが、雨の日はそこに干す、雨天用竿が日常的にかけてありました(笑)。
私は小さいころ、豆腐入れの竹かごは見たことがありませんでしたが、いろいろな地域に、いろいろな形のがあるようですね。豆腐の水が切れて、さぞや美味しかったことでしょう。私が小さいころ、お豆腐屋さんが来たとき「買っておいで」と持たされたのは、もっぱら、アルマイトの弁当箱でした。
子育ての頃も豆腐屋さんが自動車で回ってきていて、そのときはボウルで買っていました。
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