2018年6月6日水曜日

柄のないひしゃく


タイ好きのH.Yさんから、タイのお土産をいただきました。

タイでは今でも田舎では水道は通っていないと思いますが、そんなところでは、汲んできた井戸水や貯めた雨水を、大きな水瓶にいれて台所などに置きます。
そしてそれに、浮かべておくがこの「カン」で、ひしゃくとして使います。


柄のついたひしゃくだったら水瓶の縁に置かなくてはならず、床に落としたりすると汚れます。でも、カンだと水に浮かべておけるので、便利なのです。
お料理をつくるときなどはカンで水をすくって使えばいいし、水を飲みたいときはカンをコップがわりに直接飲み、最後に口をつけたところをすすぐようにしてその水を捨てて、そのまま水に浮かべておけばいいのです。
そして、埃が入るのが嫌だったら、カンを浮かべたままで、水瓶に木の蓋をします。

  

アルミの打ち出しボウルは、もともとは、手で模様を彫っていました。
ボウルの中に脂(やに)を詰めて、それをやはり脂台に乗せて固定し、小さな鏨(たがね)でチンチンと模様をつけていく姿を、市場の一角などで見ることができましたが、いまは、全部機械で打ち出しています。


しかし、機械でどうやって丸いものに模様をつけるのでしょう?


10個の模様は全く同じ、ひと模様の型で、ぐるっと10回模様をつけてあるようです。

自然素材であるココヤシの殻の器などに比べると、金属の器は新しいもの、しかも、アルミやステンレスは金属の中でも新しい素材ですが、なかなかタイらしいスタイルにつくってあります。
つくばのタイ料理屋さんでは、小さなカンをコップ代わりに使っています。
タイでは、ガラスのコップから飲むより、カンで水を飲む方がおいしかったりしますが、水瓶のない我が家の台所では、ただのボウルとして使いましょうか。








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