2011年7月17日日曜日

インドの鍛冶仕事 かな?





鉄でできた、ワニとネズミです。
これはいったいどうやってつくったものでしょう?
想像が、全くつかないのです。




針金をぐるぐる巻いたようなところ、針金を重ねたところ、針金を編んだようなところなどが見えます。

ひとつ考えられるのは、蜜蝋を細い紐にして原型をつくり、それを土で覆って焼き、蜜蝋を流しだしたあとの空洞に金属を流し込む、鋳物の方法です。
しかし、蜜蝋を伸ばして、こんな細い、均一の紐がつくれるでしょうか?
また、鋳物にはつきもののバリが、まったく見当たりません。バリとは、鋳物の型(土)を焼成するときに、どうしてもできてしまうヒビに、金属が流れ出てしまった部分のことです。

鋳物ではなさそうです。
針金を使ったとしか考えられません。

ではどうやって針金と針金をくっつけたのでしょう?
いちいち溶接したのでしょうか?

ワニの頭の部分は、まず円錐形にしてからそれを切り開き、口の部分をつくったようです。
それにしても、一本一本の線が、全然乱れていません。




裏返してみても、わかりません。




透かしてみても、わかりません。




口の中をのぞいて見ると、やはり針金状に、線がお行儀よく並んでいます。

ワニやネズミの他にも、いろんな動物がいたような気がします。案外、「なあんだ」と、驚くような、簡単な方法でつくられているのかもしれません。

頭がくらくらしてきます。

鍛冶耕治さん、ご存知でしたら、教えてください。



2 件のコメント:

鍛冶耕治 さんのコメント...

ビンロウを知らなかった鍛冶耕治です。
ハサミは見たことありましたが、
目的は知りませんでした。
ありがとうございます。
この動物達は真鍮の鋳造です。
私の滞在した村でも野焼きでやっているところを見ました。
(均一な紐の作り方は見たはずですが、
忘れてます。暫らくお待ちください…笑)
粘土で中身を作って、
それに蜜蝋の紐を巻いてもう一度
粘土で覆って金属流すようです。
一品事に型を壊すので、
割り型の隙間に流れてしまった様な
バリは出来ないです。
比較的有名なのはオリッサ州のコンド部族の
神事で使う動物ですが、
透かしの入った物は他のエリアの物らしいです。

さんのコメント...

鍛冶耕治さん
ありがとうございます。
真鍮とは思ってもみませんでした。真っ黒けですが、確かに真鍮のようです。真鍮なら、融点が低いので、村での作業もしやすいでしょうね。

また、この動物たち、粘土で中子をつくって、蜜蝋の糸を巻きつけてつくるということ、方法的には合点が行きましたが、細い糸を人間業でつくれることには納得していません(笑)。1センチに12本くらいですよ。

ただ、割型ではなく、蜜蝋をすっぽり覆う型でも、焼成時点でヒビは入りますので、バリは出ると思います。
そう言われて見れば、尻尾の先などには、バリを磨いた跡があるような...。

それにしても、鋳造なら、すごく高度な技術ですね。

一つだけ、鋳造の象を持っていて、ちゃちなものなのでアップするつもりはありませんでしたが、技術的に考えたら面白そうなので、明日にでもアップしてみます。

だんだん、マニアックになってきました。