もうずいぶん前、6月の半ばのことだったか、まことさんが、猫いらずの展示ケースを持っていました。
「あらっ、猫の模様がついてる!」
「だめ、これは高い」
「そう」
会話は、それだけでした。
まことさんは私の懐具合をよっくご存じ、猫好きなのもご存知ですが、はなから相手にする気はありません。
「じゃあ、写真だけ撮らせてもらうか」
「ああ、いいよ」
というわけで、戸棚を開けてみました。とても丁寧なつくりです。
特約販売店に配ったショーケースに違いありませんが、木彫りも含め、なんと手の込んだ棚でしょう。低いところに置いて踏み台兼用にしたわけでもないのに、斜めにつくるだけで、まっすぐなものよりさらにひと手間かけなくてはなりません。
小動物を殺す毒薬には、苦い思い出があるからです。
11 件のコメント:
これは面白いですね
作りが踏み台に近い形状で中が物入れで頑丈、
踏み台はゴミ入れの丸い穴があります。
猫要らづの意味も私にはわからないなー(笑い)
古いものなのに退色していないのが不思議です。
昭ちゃん
見たときは気づきませんでしたが、あと、写真で見たら、棚の上板に手をひっかけて持ち運びできる、これはどう見ても猫いらずを入れるより、踏み台としてつくったとしか思えません。
猫いらずは、殺鼠剤の意味、猫を飼わなくてもネズミを毒殺できますってこと、その昔は、養蚕家、お米屋さん、などなどみんなネズミで困っていたのでしょう。私の育った家の二階も、押入れを開けたら、ぷ~んとネズミの排せつ物の匂いがしました。その昔、ネズミはやりたい放題でしたね(笑)。
hiyocoさん
漆塗りか、あるいはそれに準じるようなもの、光沢のある塗料を塗っています。ちょっとした塗料だったら退色しますが、とても退色しそうにないものでした。
大切に保管されていたもだったのかどうか、何せまことさんが語ろうとしないので、それ以上は不明です(笑)。
春姐さん梯形なのが踏み台の決め手ですね、
昔から台所にある戸棚(みづや)はねずみ入らづとよび網戸でした。
仰せの通り「猫要らづ」はチュウーブに入ったねずみ駆除の
塗り薬で天井裏で運動会をしますからね。
猫は戸を自分で開けます。(笑い)
これもこれもとドラマで出す時世ですが
絶対出てこないのが「踏み台」ですね、
箪笥の上の物を取る必需品でコマーシャルを入れたのでしょー
物入れにしたら移動に重いですよ。
「異人たちとの夏」
息子・風間 杜夫を四つん這いにして
母・秋吉久美子が棚の物をおろす場面さすが
踏み台の代用です。
昭ちゃん
これを、宣伝入りの踏み台と見ましたか?それはちょっと無理かも。たっぱが高いので、年寄りなど上れません。
やっぱり、メーカーが商店に配った猫いらずの収納棚だったと見た方が無理がないです。猫いらずは危険物ですから、子どもが誤って口にしたり、盗まれたりしないように、棚に鍵穴がついているのも見えます。
イラスト(レリーフ)で中身を伝えておけば、ガラスで中が見えるようにしておかなくても大丈夫、万が一ガラスを割られて盗まれても危険ですから、一応その対策をしていたのではないかと思います。
堂々と毒を売るのだから、薬屋さんの店先に置いたのかもしれません。メーカーもうっかり普通の棚などに置かれることを避けたかったのだと思います。
おやつを閉まっておいたりする網を張った戸棚は、確かに猫なら開けますね(笑)。
春姐さんが正解ですね、
猫いらずは面白がってビスケットに塗り
物陰におきました
父の話では喉をやられるそうです。
当時の子供は悪いこと・いたずらの区別は身について
いましたからね。
昭ちゃん
昭ちゃんの言う「ネズミ入らず」は「蠅帳(はえちょう、はいちょう)」のことですね。「蠅入らず(はえいらず、はいいらず)」と言うところもあるとか。私の祖母は「はいらず」と言っていました。「はいいらず」のいをひとつ省いたのですね(笑)。
東京の昭ちゃんがネズミ入らずと言っていたとしたら、蠅帳はいったいどこからきた言葉なんだろう?
蠅帳、蠅入らずは夏の季語だそうですが、昔の台所には、ちゃぶ台とともにたいていあったもので、冬も使っていました。
姐さん語源と地域差・年代と
脳トレになるなー 楽しいバイ。
昭ちゃん
言葉は、標準語にないものが面白いです。
岡山では、蚊に刺されてぷっくり膨れたところを「ほろせ」と言っていました。でも、標準語にはないよね。
最近、「やりにくい」とか、「歩きにくい」とかを、ラジオで「やりづらい」とか「あるきづらい」と言っているのを聞くと、間違いじゃないし、自分でも言ったりすることがあるけれど、ざらっとします。やっぱり、「にくい」でしょう。
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