2016年6月10日金曜日

『おふろだいすき』

はじめてのおつかい』は、1976年に発行された、林明子さんのデビュー作です。
私のブログの『はじめてのおつかい』のコメントを見ると、息子からだけでなく、mmerianさんからも、林明子さんが、筆を折っていたこと、教えていただいていました。

さて、先日発売された切手を見て、林明子さんのご著書をほとんど知らなかったことがわかり、何冊か注文してみました。


その一冊、『おふろだいすき』(松岡享子作、福音館書店、1982年)を選んだのは、表紙の絵のカバがあまりにもかわいかったからです。
十年ほど前から、ヒポミさんの影響で、カバを見ると過剰に反応してしまいます。

予想にたがわず、素敵なお話に、夢中でページをめくってしまいました。
 

「ぼく」がアヒルのブッカとお風呂に入っていると、


お風呂の底からカメがあらわれ、双子のペンギンがあらわれ、オットセイがあらわれて、シャボン玉をつくってくれたりします。


カバがあらわれて、身体を洗ってあげると、


クジラがあらわれて、クジラのシャワーでせっけんを洗い流してくれます。


「さあみんな、おゆにはいって」
とぼくが言い、お風呂に入って、みんなで50数えます。
これは、ペンギンの兄弟が、早口で数えているところです。

お風呂の戸を少し開けて、おかあさんがぼくに声をかけると、ブッカを除いて、他の連中はお風呂に潜ってしまいます。
こんな素敵なお風呂なら、どんなお風呂嫌いの子どもも、お風呂に入りたくなりそうです。

いま、本の電子化が進んでいます。ネットで本をさがそうとすると、Kindle版と併記されているものも少なくありません。でも、絵本の電子化はほとんど進んでないそうです。
というのも、スマホやコンピュータゲームのようなものばかりが目につく中で、それとは別のものを子どもたちに与えたいと思うお母さんたちが、絵本を選んでいるからだそうです。
絵本は電子化とは対極にあるものだったのです。
ぼくをはじめ、ブッカ、カメやペンギンの表情の豊かさ、やっぱり、林明子さんの本は最高でした。







10 件のコメント:

kuskus さんのコメント...

わたしも昨日郵便局へ行ったついでに、林明子さんの切手を
買っちゃいました。
ていねいに描き込まれた絵からは、空気のひんやり感や
窓の外の物音まで感じられますね。
おふろの楽しい絵本、姪の子供にプレゼントしたくなりましたー。

Blue moon さんのコメント...

林明子さんの記念切手のこと、絵本が大好きな友達に知らせました。ぐりとぐら、の記念切手も春さんのブログで知って、この友達に知らせました。ぐりとぐらの切手を貼って、ここにエアメールを送ってくれましたよ。
お風呂で思い出しましたが、文・渡辺茂男さん、絵・大友康夫さんの英訳絵本(くまさんの絵です)をよく見かけます。知的障害のある子供の言語療法士さんも、この絵本シリーズを使っていました。渡辺茂男さん著『心に緑の種をまく・絵本の楽しみ』という本を贈ってもらい持っています。絵本っていいですね。

さんのコメント...

kuskusさん
子どもの表現はぴか一だと思っていましたが、動物の表現もすごい!アヒルなど、ずっと目だけで演技しています。ペンギンも後ろ姿で感情を表していました。
「ぼく」の脚も、カバを洗ってやるとき、ついでに洗うまで、うっすらと汚れています。のびのびと描いているけれど、細やか、細やか。
プレゼントする前に、じっくり楽しんで!私は安くて、カバーがよれよれのを買ってしまいましたが(笑)。

さんのコメント...

Blue moonさん
渡辺茂男さんのお話、そして翻訳には、子どもともども本当に楽しませていただきました。おさるのジョージ、エルマーの冒険、しょうぼうじどうしゃじぷたなどなど、数え切れません。
大友康男さんの絵も、ほんわかとかわいいですね。もしかして、くまさんシリーズは、英語に翻訳されているのですか?だとしたら、あんなにたくさんの外国の本を日本に紹介した渡辺さんの本が外国で読まれるなんて、素敵なことです。
子どもの頃に親しんだ絵本のことは、一度は忘れ去ってしまうかもしれませんが、深いところで心の肥やしになって、一生を支えてくれると思います。

hiyoco さんのコメント...

男の子の後ろ姿はうちの息子そのもの!こんなお風呂なら息子も喜んで入るのに!今は湯船に潜るだけで3分で出てきます(苦笑)。「洗ったの?」って聞くと「うん」と言いつつ目が「洗ってない」と言ってます。

Blue moon さんのコメント...

そうです、くまさんシリーズです。頂いた『心に緑の種をまく・絵本の楽しみ』を読み、アメリカ版とイギリス版の翻訳の違いと、アメリカ版『おふろだ、おふろだ!』のバスタブのシーンの絵の描き直しがあったことを知って、そうなんだぁ、と思った矢先に言語療法士さんが、くまさんシリーズ、を次男に使っているのを見ました。翻訳とバスタブの話、英米の生活の違いが、おもしろいですよ。機会があれば読んでみてください。
話は変わりまして。8日に送りました。郵便局の係りの人がエコノミー便のことを話すのを聞きながら、エコノミー便ができたんだぁ!と喜んでいると金額は以前の通常でした。何度も郵便料金が上がり、今回はこんな形で値上がりしていました(笑)

さんのコメント...

hiyocoさん
こんなお風呂があったら、入りたくなりますよね。男の子の後姿、クジラに水を掛けられて、塗れた頭などなど、本当にかわいいです。
復帰後の『ひよこさん』も買ってみました(笑)。こちらは、もっとシンプル(装飾的)になっていて、目は黒い点になっていました。『ひよこさん』は2歳以下用ですから、これを見て子どもがどう感じるかわかりませんが、私はアヒルの目の方が好きでした。
身体って、毎日石鹸で洗わなくても大丈夫なようですよ(^^♪

さんのコメント...

Blue moonさん
機会があるかなぁ(笑)?
バスタブの中で石鹸を泡立てる入浴法、一度もやってみたことがありません。たいてい、バスタブをお風呂場とみなして、中でシャワーするくらいです。バスタブが大きすぎたりすると、それなのにお湯がちょろちょろしか出なかったりすると、最初から湯船にするのはあきらめます。まあ、郷に入っては郷に従えですね(^^♪
お手紙、待ってます。

のら さんのコメント...

『おふろだいすき』私の本は1991年で第31刷だわ。あひるはブッカじゃなく、プッカね。
うちの長男32才、先月来たときに『ダンプのがらっぱち』はあるか?と言うので出してあげたら、今はこれもう手に入らないんだよと言って喜んで持って帰りました。渡辺茂男の本です。

さんのコメント...

のらさん
そうか、ぷっかぷかのプッカですね(;^_^A
私のは、1997年、56刷でした。
うちの次男、はなちゃんが生まれたとき、「赤ん坊が最初に見る絵本がある?」と言うので、『うさこちゃん』シリーズを送ってやったら、「ミッフィーじゃなくて、うさこちゃんだって」と、爆笑しました。それ以来絵本を持って行かない(笑)、来た時見るだけです。