エチオピアで、女性や子供の最も大変な家事は、毎日の水くみです。
何キロも離れた水場に、一度ならず、何度も水を汲みにいかなくてはなりません。
幼い子どもでさえ、学校に行く前や学校から帰ってから水汲みに行きます。
ところで、ネットで見ると今は水汲みにポリタンクを使っているようです。大人は10リットルほど入りそうなタンクを、子どもは小さなタンクを使っています。
30年前のエチオピアでは、誰でも土でできた重い壺に水を入れて運んでいました。
そのころと比べると、容器の目方がほぼなくなった分だけ軽くなり、労働が軽減されたと思われますが、それでもタンクいっぱいの水を背負って何キロも歩くのは、相変わらずたいへんな重労働です。
何キロも離れた水場に、一度ならず、何度も水を汲みにいかなくてはなりません。
ところで、ネットで見ると今は水汲みにポリタンクを使っているようです。大人は10リットルほど入りそうなタンクを、子どもは小さなタンクを使っています。
30年前のエチオピアでは、誰でも土でできた重い壺に水を入れて運んでいました。
そのころと比べると、容器の目方がほぼなくなった分だけ軽くなり、労働が軽減されたと思われますが、それでもタンクいっぱいの水を背負って何キロも歩くのは、相変わらずたいへんな重労働です。
軽いポリタンクが普及して良かったと思うものの、水汲みに使われた素焼きの壺は生活から永久に失われたことでしょう。壺つくりの職人さんたちは職を失い、サイザルの紐をつくっていた人たちも消えたかもしれません。もっともポリ容器も、紐を掛けなければ背負えないわけですが。
なんて、思いを馳せながら、棚に並べた水汲みの壺などを降ろして、師走のすす払いをしている、今日この頃です。
ところで、この紐は縄に綯ってなくて組んでありますが、理由があるのでしょうか? エチオピアも含めて、アフリカ各地に縄はもちろん存在しています。
もしかして、平らだと額や胸に引っかけたとき、直径が丸い縄より食い込みにくいからでしょうか?
紐は片方が「わ」になっていて、自分の好みの長さに調節しやすくなっています。
ところで、『新明解 国語辞典 第四版』(1996年の第33刷)に、「なわ」の説明はたった3行しかありません。それに比べると、「ひも」は倍の6行あり、「ひもつき融資」とか「女のひも」などの例文も載っています。
余談ですが、「おんな」の説明は28行、「おとこ」は52行です。
4 件のコメント:
先週のテレビ番組で、ノンフィクション作家の高野秀行さんという方が、エチオピアのコンソとデラシャという土地を訪れて、食事としてお酒を飲む人々を紹介していました。その中でお酒の原料となるソルガムが何度も登場して「春さんが紹介していたやつだ!」とタイミングの良さにニタニタしてしまいました(笑)。
高野さんはデラシャをメインとして紹介したかったようですが、デラシャの人たちがよかれと思ってやったことが過剰演出と捉えられかねないため、ほとんどコンソの内容になってしまったというくだりがありました。過剰演出の例として、ポリタンクの代わりに土器で水を運んでいるシーンがちらっと映っていました(苦笑)。紐は直径が丸でした。
hiyocoさん
高野秀行さん、知ってますよ。
私のブログにもソマリ(https://koharu2009.blogspot.com/2015/04/blog-post_17.html)のことと、納豆(https://koharu2009.blogspot.com/2020/09/blog-post_20.html)のことを取りあげています。たしか「日曜天国」かなにかでも高野さんの話を聞いたことがあるような。
テレビ観ればよかったなぁ。ほとんど見ないのでだいたい観るつもりでいても逃してしまいます。
デラシャのことは、日本醸造協会誌に載っていました(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/109/12/109_866/_pdf/-char/en)。エチオピアは面白いですね(無責任な発言ですが、笑)。醸協の会誌の砂野唯さんの参考文献12にある、エンセーテの村(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/109/12/109_866/_pdf/-char/en)には連れて行ってもらったことがあります。どの家も家の周りに数百本のエンセーテを植えていて、衣食住に利用していて面白かったです。
土器で水を運んでいましたか?やらせかな?(笑)コンソは知らなかった!
やはりご存じでしたか!ソマリと納豆の記事読みました(納豆は読んでいるはずですが)。高野さん×春さんの相乗効果で濃い内容でした。ソマリ人って面白そう。
リンクの砂野唯さんの研究は昨日読みました(笑)。栄養学的にデラシャの食文化を紐解いているのがとても面白かったです。高野さんも砂野さんの本を読んで、エチオピアの食(酒?)文化に興味を持ったようです。コンソはお酒の他に豆も食べますが、デラシャはお酒のみということで、本来はデラシャがメインだったそうです。ただ当初訪れる予定の村で抗争が起きてしまい、急遽違う村に変更したら、過剰演出という名のやらせが後から発覚したということでした(村の人々は期待に応えたかったのかも)。その番組は一度やらせ問題で長期間休止になったので、そこら辺に非常に敏感です(笑)。高野さんはいずれ本に書くとX(旧ツイッター)に書いていたので、問題ないでしょうけど。
エンセーテも含めて、バショウ科の植物はなんて有益なんでしょうね~。
hiyocoさん
高野さんの本は、素敵な本になるでしょうね。南エチオピアの話、楽しみです(^^♪
ソマリア人はちょっと話をするだけでも面白かったです。「正しいソマリア人は9つの食品しか食べない」というのですが、小麦、米、羊、ヤギ、ラクダ、バナナ、キャベツ、あと2つは何だったかなぁ。
エチオピア人は「私たちは正しい魚しか食べない」と言ってエビ、イカなどは食べませんが、ソマリア人は正しい魚でも海にうじゃうじゃいても絶対食べません(笑)。カモなども捕まえられないので悠々としていました。飢えても食べないんだからすごいです!
そういう人ばかりだったら、野生動物ももっとハピーでしたね。
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