2023年12月11日月曜日

オイルジョッキ

師走なので、あちこち掃除しています。というか、いろいろなものの埃を払うのを楽しんでいると言った方が当たっているかもしれません。


このオイル差し(オイルジョッキと呼ぶらしい)、ブログで紹介していませんでした。
いつ手に入れたんだろう? 形からしてヨーロッパ(多分、イギリス)のものに見えます。とても厚いブリキでできています。
注ぎ口の上下左右に溝を打ち出しているのはなぜでしょう?
下端だけだと水切れ(オイル切れ)をよくするためかと思いますが、四方だなんて。この方がスムーズに注げるのかもしれません。
持ち手は、タイのオイルジョッキに比べてまっすぐな部分が長い。しっかり持つことができます。


持ち手は、均等な太さではなく、下の方で細くなっています。


底は胴にかぶせるつくりですが、ブリキが厚いので問題ないのでしょう。左のタイのオイルジョッキは、イギリスのものに比べるとブリキが薄いので(日本のブリキに比べると厚いけれど)、重さを受けて不安定にならないように、底を補強してあります。


小さいオイルジョッキは、補強がなくても問題なさそうですが、大きいものは補強してある方が安心です。安定よく置くために上げ底になっています。


ところで、タイのオイルジョッキには、容量表示がついていました。
底の補強と言い、容量表示と言い、なかなかよくできています。



500ミリ、1000ミリ、2000ミリの容量表示は真鍮です。
タイ人(中華系だけど)の技術がすごい! 改めて感心です。
このオイルジョッキをつくっていた、スリンの町のブリキ屋さん、いろいろなものが大量生産品やプラスティック製品に取って代わられて、とっくに廃業してしまっていることでしょう。


今では世界中のガソリンスタンドや自動車修理工場で、プラスティックのオイルジョッキを使っていますが、日本ではプラスティックのものが普及する以前はどんなオイルジョッキを使っていたのでしょう?
ガソリン会社名の入った、工場製品の金属のオイルジョッキだったような気もしますが、記憶は定かではありません。


というわけで、ヤフーオークションをのぞいて見たらありました。確かにこんなオイルジョッキを使っていました。
これらは13,000円とか、19,000円という、信じられない値段がついています。なぜそんなに値段が高いのかと不思議に思いましたが、どうやら、クラシックカーを愛でる人たちがそれに見合ったアクセサリーを欲しがるという需要があるからのようです。


クラシックカー愛用者で、古いオイルジョッキが手に入らなかったり、中古品が嫌な人のためには、今でもブリキのオイルジョッキがイギリスで工場生産されています。
ガレージにクラシックカーとともに置いておくなら、確かにブリキのオイルジョッキの方が絵になります。


同じくヤフオクで見かけたアメリカのビンテージオイルジョッキには笑えました。いくらクラシックカー愛好者でも、こんなのはさすがに欲しがらないことでしょう。車が速く走るからとオイルはダチョウ印ですが、象に見えます。


タイのオイルジョッキは、我が家でビンテージになりつつあります。





 

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