2021年3月25日木曜日

足場


作業の足場は全部夫がつくってくれました。
ありがたいというか、この足場がないと垂木もつけられなかったし、野地板も張れませんでした。
けれど、手にいっぱいの板や道具を持って、梯子を何度も登ったり降りたりするのは、正直疲れるし、時間的なロスもあります。梯子はこれまでの工事に使用してきたもの、どれもユンボが当たったり、いろいろなことがあってひん曲がっています。


足場は、垂木をつけてからつくり足していて、構造的には大丈夫とは言え、歩けばゆらゆら揺れるし、手すりにつかまらなくては歩けないし、その手すりは大きく離れています。それに、足場があるのは南側だけ、あとは脚立で作業します。
「ねぇ、足場屋さんを頼まない?」
「お金の無駄だよ」
「そうかなぁ、これから屋根が複雑だし工事に時間がかかるから、保険だと思ってどう?」
「おれのつくった足場に、文句あるのか?」
「文句はないけれど...」
夫が、無駄金は一切使わないぞと消極的なので、私が動くしかありません。以前お願いした足場屋さんに当たってみるつもりでしたが、週末にとりあえずネットで探してみると、足場屋さんを無料で紹介してくれるサイトがありました。質問用紙があってそれに書きこんで送ると、応えてくれるというのです。
無料だからと、県名、個人宅で平屋、ちょっと斜面などの特徴を書き込んでメールすると、週明けの朝早速、メールではなく、電話がかかってきました。
電話では、場所、建坪などを、もう少し詳しく説明しました。午後には同じ方からまた電話があり、3軒の足場屋さんを選んだから、直接連絡してもいいかと問われ、その日のうちに足場屋さんたちから電話がかかってきました。


1人目は足場を設置する場所の写真を送って欲しいと言うので、メールで送付、2人目は、こちらが気を利かせてメールで写真を送付、3人目は、
「明日、見にうかがいます」
と言います。
「えっ、そうですか。そちらはどちらにお住まいですか?」
「つくばみらい市です」
「えぇぇ、遠いじゃないですか。いいんですか?」
「ええ、うかがいます」
そうこうしているうちに、写真を送った1人目と2人目から返事が来ました。1人目は、これからおいおい値段を相談しましょうと書いてあり、2人目は税込み11万円でどうでしょうと書いてありました。お2人には次の日に決めて返事するからと伝え、次の日、3人目に会ってから決めることにしました。とんとん拍子です。

足場屋さんの仕事は、足場を運んできて、半日くらいかけて設置して、3か月経ったら解体して持って行くという、2日だけの作業ですが、足場パイプは重いのでかなりの重労働です。


さて、次の日3人目がやってきました。軒からどのくらい離すかとか、通路をどのくらいの高さにするかなどなど、細かいことを訊かれ、計測し、税別15万円でどうだろかと提案されました。
「お一人は税込み11万円と言っていらっしゃいますよ」
2人目が値段を出していてくれたので、大いに助かりました。
「2人きて半日、設置と解体で4人足と計算して、1人あたり2万5000円、まぁそんなところですよね」
3人目はしばらく考えたのち、結局税込み12万円という値段を出しました。
夫と息子に相談すると、直接会った力は大きく、2人目より1万円多いのに、
「3人目さんでいいんじゃない」
「せっかく来てくれたんだし」
という結論になりました。
2人目もきっといい人だったと思うけれど、足を運ぶかどうかという一手間が、強い決め手となり、電話とメールのお二人にお断りを入れました。
というわけで、金曜日には夫のつくった足場は解体して、土曜日には足場屋さんが足場を設置してくれることになりました。





4 件のコメント:

af さんのコメント...

読み応えのある文章でした!
『おれのつくった足場に、文句あるのか?』から始まり、
『せっかく来てくれたんだし』に終わる。
いずれにしても、春棟梁が効率的に作業ができるようになって、良かったです。
足場って人工なんですね~。
足場といえば、労働者の安全確保の観点から労働基準法で、18歳未満の年少の労働者を使用して足場の作業に従事させることは禁止されているっていうのが問題に出ます。一方、年齢の上限はなく、そして、災害発生比率は30代で1.5倍、60代で2倍なんだそうです。健康なシニアには報奨金が出ればいいのにって思います♪
屋根に登る春棟梁の雄姿を見に行きたいです。
もし、うまいこといったら、今度の土曜日に例の土地の桜を見に行く予定です。
帰りにもし、都合があえば、足場と屋根工事、見学させてください!

さんのコメント...

akemifさん
隣家が迫る土地で高層ビルを建てるための足場と、うちのようなところに低い足場を立てるのは、もう全然違うと思います。
ビル建設もビルの足場も、考えただけで大変ですね。やりたくない(笑)。
その足場屋さんが土曜日の午前中に来るので、よかったら見学してください。手だけでなく足も使って、見事な仕事ぶりですよ(たぶん、笑)。
午後の遅い時間にはちょっと出かけるかもしれませんが、息子はいます。
今日あるところをやろうとしたら、「そこは足場ができてからやる」とおっしゃっていました。みんなの期待が、足場に集まっています(笑)。

hiyoco さんのコメント...

つくばみらい市って50㎞ぐらい離れていますか?みんな仕事を請けるためにがんばっているんですね。
足場の解体時の、鉄パイプをボンボントラックに投げ込む時の金属音が苦手です。静かな足場屋さんがいればウケるのにと思います。

さんのコメント...

hiyocoさん
そのくらい離れていますかね。お断りした2社のうちの1社もつくばみらい市でした。その昔は伊那市と言いましたが、そっちの方がいい名前に思えます。
足場をトラックに乗せる音?気づきませんでした。荷台には効率よく積むためにいろいろ棚とかあって、そちらに見とれていました(笑)。
今日は夫が組んだ足場を解体したのですが、がちゃんがちゃんと派手な音がしました。