韓国で私は籠を見なかったけれど、いったい何を見たんだろうと自問していて突然、ソウルで漆のお碗を買ったのを思い出しました。ずいぶんながく使っていないし、見てもいません。
食器棚には、漆のお椀はまとめて置いてあります。手前に並んでいる漆のお椀を取り出してはその奥を見て、取り出しては見て、やっと韓国のお椀を見つけました。
久しぶりのご対面です。
これを買ったのは、ソウルにある山村(サンチョン)というレストランでした。
サンチョンでは、料理もおいしかったけれど、漆のお椀をご飯茶碗として使っていたのが印象的で、幸い店の一角で同じようなお椀を数個売っていたので、似た大きさのものを選んで2つ買ってきたのです。
サンチョンは、私の頭の中ではすでにおぼろげでしたが、SNSはすごい!
「ソウル、山村」で検索すると、たちどころにたくさんの記事や写真が出てきました。
私がちょうさんに連れて行っていただいたのはもう30年近く前ですが、今でもサンチョンは老舗として賑わっているようです。
ただ、この写真を見ると、お椀たちは激務をこなして、少しくたびれているようでした。
韓国料理のご飯茶碗と言えば、ほぼステンレス製です。
これは、かつて金持ちが銀の器を使っていたことの名残りですが、一般人というか両班(リャンバン)でない人たちは、昔はいったいどんな器を使っていたのでしょう?推測するに、低い温度で焼いた陶器(見たことがないけれど)や木の器を使っていたに違いありません。
もっとも、サンチョンの料理は精進料理ですから、漆のお椀はもしかしたらお寺の器だったのかもしれません。
余談ですが、金属の器だと、熱いものを入れると手に持つことができないので、テーブルに置いたまま食べなくてはなりません。
そんな悠長なこと、庶民にはできそうにない気がします。
サンチョンで買ったお椀は、ご飯を食べたりお汁を飲んだりするとき使っていましたが、カンボジアに行くときは置いて行き、帰国した後もずっと使っていませんでした。
お椀は、日本の春慶塗りに似ている、「透き漆」という技法で、木地は厚め、高台はありません。
同じ透き漆でも、八角盆や四角盆はどこのお土産屋さんでも見かけましたが、お椀はサンチョン以外では見かけませんでした。
これは、かつて金持ちが銀の器を使っていたことの名残りですが、一般人というか両班(リャンバン)でない人たちは、昔はいったいどんな器を使っていたのでしょう?推測するに、低い温度で焼いた陶器(見たことがないけれど)や木の器を使っていたに違いありません。
もっとも、サンチョンの料理は精進料理ですから、漆のお椀はもしかしたらお寺の器だったのかもしれません。
余談ですが、金属の器だと、熱いものを入れると手に持つことができないので、テーブルに置いたまま食べなくてはなりません。
そんな悠長なこと、庶民にはできそうにない気がします。
サンチョンで買ったお椀は、ご飯を食べたりお汁を飲んだりするとき使っていましたが、カンボジアに行くときは置いて行き、帰国した後もずっと使っていませんでした。
お椀は、日本の春慶塗りに似ている、「透き漆」という技法で、木地は厚め、高台はありません。
妹のお土産のお盆 |
同じ透き漆でも、八角盆や四角盆はどこのお土産屋さんでも見かけましたが、お椀はサンチョン以外では見かけませんでした。
4 件のコメント:
昔、上司が昼ご飯に韓国料理屋でキムチ定食を頼んだら、ご飯と8種類のキムチだけだったと苦笑いしていました。間違いなくキムチ定食ですけど、働き盛りの男性には物足りなかったようです。
お椀に高台がなくても、味噌汁とか手に持てるんですか?熱い料理には高台が有用ですよね。お茶碗や汁椀を手に持って食べるって、もしかして日本だけ?
hiyocoさん
韓国料理屋って韓国のですか?
韓国では、まだ日本人の女性がまったく行かなかった1980年ごろ(観光客向けのお店がなかったころ)は、何かを頼むと、何種類ものキムチは必ずついてきました。逆に焼肉屋さんなんかはあまりなかったような。
ご飯茶碗を手に持つ文化ですが、お箸文化とセットになっていて、中国でもご飯だけは手に持つようですね。お米でも手で食べるところは、お皿で置いて食べます。それがスプーンになっても同じ、タイとかインドとか、お皿で置いてスプーン(あるいは手)で食べます。
ホンコンの朝食のおかゆなどはどうだったか?タイではおかゆも手に持ちません。ヴェトナムではどうでしたか?あそこは中国文化が色濃いので、もしかしてフォーなんかも手に持つ人もいた?忘れました。
いつだったか、初めて日本にきたタイ人の一人がかたくなにお箸を使おうとせず(タイでお箸は麵のときだけ使う)スプーンを貰っていました。しかしだんだん慣れて、うどんだったか丼だったかのとき、「中国人のように器を持ってもいいのか?」と訊かれたときは心の中で笑ってしまいました。器を手に持つことは、とてもお行儀の悪いことと思っていたようでした。
韓国料理屋は東銀座です(笑)。韓国で焼肉って新しい文化なんですね。もしかして観光客向け?
お茶碗を手に持つのはお箸とセット!なるほど。
先日行ったハノイではみんなフォーは手には持っていませんでした。器がそこそこ大きいし、右手に麺用に箸、左手にスープ用にレンゲを持つので、器は持てないです。日本みたいに器に直接口を付けて汁物をすするって、お箸の有無より、スプーンの有無の方が大きいかも?お箸の運搬力(言い方が変だけど)はスプーンより劣るので、器を口元に寄せるようになった、とか?カトラリーと食文化の関係って奥深くて面白そうです!
韓国では器を手に持つのはお行儀が悪いとされると聞いたことあります。タイにもあるのかな~。
hiyocoさん
その昔、焼き肉料理店は見つけられなかっただけかもしれません。
あの時は何を食べたかなぁ、どこでもキムチが勝手にいっぱい出てきたのしか覚えていません(笑)。
そうそう、フォー同様、タイの麺も両手に箸とレンゲを持つので、器は持てませんね。お箸も直接口に運ぶより、レンゲに入れてから口に運ぶ人が多いし、そっちの方がお行儀がいいようです。
韓国は、お金持ちが銀器が熱くて持てないので置いて食べたので、器を持つのはお行儀が悪いということになったようです。
ヨーロッパも16世紀までみんな手で食べていたとか、パンと肉なんかは食べやすいけれどスープは器を持ったのでしょうね。
ところで、手で食べるのは美味しいです(^^♪
タイ東北部、北部、ラオスなどのように手でもち米を丸めておかずと持って食べるのも美味しいし、インドのライスやチャパティーとカレーと一緒に手で食べるのも、手が喜びます。カレーはとろみがまったくついてないのがあって、食べるのに苦労しますが。
インドの人は指でお皿をなでて、その指を舐めたりしているけど、それは悪いお行儀ではないのかな?お皿はきれいになって、お皿を洗う人は助かります(笑)。
タイ、ラオスの人はもち米を丸めるとき、手についたおかずをもち米で拭き取ってきれいにするので、指は舐めません(笑、笑)。
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