2024年4月20日土曜日

蛇たち

ヤフーオークションから画像をお借りしました

ヤフーオークションでこの蛇を見たとき、ちょっと心惹かれました。戦前に中国の北京でつくられたもので、竹7ピースでできていました。
模様も素敵ですが、おもちゃとしては高額だったので諦めました。もし、フィリピンの蛇を持っていなかったら、欲しかったかもしれません。


そのフィリピンの蛇です。
竹11ピースからできているので、北京の蛇よりもっと複雑な形が取れます。


フィリピンや北京の蛇に比べると、日本の蛇はちょっと見劣りします。
笛になっていますが、つくりも絵つけも雑です。日本の蛇は、観光地の安いお土産ものだったか、あるいは鉄道の駅の売店にぶら下がっていたか、かつてはわりとよく目にした記憶があります。


写真は、糸で吊るして、糸を引いたり緩めたりすると前に進む、蛇たちで、上はフィリピンのもの、下はタイのもの、どちらも路上で出逢いました。

『Encyclopedia of Old Folk Toys』(サノム・クルットムアン著、1992年)より

この蛇のおもちゃは、実演販売しないとよさが伝わりません。こんな蛇を持って、道端で実演販売する人は、もう世界中でいなくなっているかもしれない、残念な蛇たちです。しかも、胴体の紙は強く引っ張りだすと二度と畳めない。引いて遊ぶミシン糸は細くて切れやすく、切れたら頭に開けた小さな穴をスムーズに通らないので、遊べない。何より車を動かす仕組みの輪ゴムがすぐ劣化してしまうなど、消えてなくなる要素が満載の蛇です。









 

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