日本の記念切手は、毎年お正月前後に中央郵便局に行き、その前の年一年分の切手を一枚ずつセットにしたものを買っていました。十年か、もっと長くそうしていたでしょうか。
一年分をセットで売っていると知る以前は、発売日をチェックして、都合がつけばもよりの郵便局に行って、その都度買っていました。
なんだかんだでずいぶん買い漏れがありますから、手に入れられなかった切手はあちこちの郵便物の中などから見つけて、使用済みので補っていました。
そんなわけで、ごく古い切手はあまり持っていませんが、1960年代からは普通切手も記念切手もだいたい揃っていると思います。
1990年代には、記念切手は一年分まとめて買うと二、三千円でした。
ところが1998年の長野オリンピック記念切手で、十枚すべて違う図柄の切手シートが初めてつくられ、翌年からそのスタイルが当たり前になり、年に何度も十枚綴りの記念切手シートが発行されるようになりました。
記念切手が巷に満ち溢れ、2000年ごろには、お正月に切手セットを買いに行くと、いきなり、一万円近い金額に跳ね上がっていました。
高額なうえ、シートでは従来の切手帳にうまくおさまらない、切手を見る楽しみが押しつけられるようでつまらない、整理する楽しみが全然ないなどなどの理由で、とうとう、切手を買うのはやめてしまいました。
それでも、見たことのない記念切手が貼られた手紙をもらうと、切手をきれいにはがして水に浸して糊をとり、乾かして未整理のままファイルに投げ込む習慣だけは今でも続いています。
また、郵便局に行くと、一応展示してある記念切手をチェックしたりすることもあります。でも、新しい切手を買うことはほとんどありません。
なにせ、使うための切手は、祖母が知り合いの郵便局に勧められて買ったものが、まだまだ手元にあるのです。
そんな私ですが、栃木県の切手を買ってしまいました。
買おうかどうしようか迷って、いったん外に出たのに、また引っ返してしまいました。
イチゴのトチオトメのみずみずしさに惹かれたわけでも、栃木の誇りの東照宮や、足利学校、真岡鉄道に惹かれたわけでもありません。
気になったのはきぶなの切手でした。
きぶなは、いつ見てもかわいいし、赤いバックも似合っています。
ところで、お正月切手の図柄は1954年から郷土玩具です。最初のうちは、姫だるま、こけし、潮吹きクジラ、恵比寿さまと鯛など、いろいろな郷土玩具の切手がありましたが、1960年から干支人形だけになってしまいました。どの年のものか一目でわかるとはいえ、干支だけではあまりおもしろくありません。
お正月切手に、いろいろなおもちゃの切手があったら、なんて素敵なんだろうと思ってしまいます。
2 件のコメント:
一年分まとめて販売していたとは知りませんでした。伯父が切手やコイン集めており私にもよく送ってくれていたので懐かしいです。子供のころから蒐集していましたが、最近は使うために買うことのほうが多くなりました。しかし、最近は切手の貼った郵便物が届かない時代になり残念ですね。
hattoさん
たぶん中央郵便局だけのサービスではないかと思います。私もどうして知ったんだったか、便利でした。発売日に並んだりしなくてもれなく集まりましたから。ただ、一月も終わりごろ行くと売り切れていましたが。
切手が貼っていない郵便物が増えましたね。でもまだ葉書にはけっこう貼っているみたいです。だから葉書大好き(笑)。わりとみんな切手収集はしていたみたいですね。
コメントを投稿