骨董市でおもちゃ骨董のさわださんの店に行ったら、
「ウニビン持っている?」
と訊かれました。
「持っているわよ」
「これより大きいやつ?」
「そうね、大きいわね」
「朝からもう3つ売ったんだけどね」
と、さわださんは客を一人つかみ損ねて、ちょっと残念そうです。
我が家のウニビンはずいぶん前からありますが、八郷に越してきてからのものだと思われるので、もしかしたらさわださんの店から来たものかもしれません。
「ウランガラスにも、見えるでしょう?」
「.....」
ウランガラスには見えないけれど、小さな泡がたくさん入っていて素敵、蓋もぴっちりと閉まります。
「やっぱりいただく」
2本残っていたうちの1本をいただいてきました。
前から持っていたウニビンの蓋にはエンボスがありますが、小さいビンの蓋にエンボスはありません。
エンボスのないビンの蓋は、缶詰の空き缶を再利用した蓋、戦後わりとすぐの時代のものと思われます。日本は戦争のために、金属という金属を供出させて武器にしたため、戦後すぐは、巷には占領軍の持ち込んだ缶詰の空き缶くらいしか、蓋をつくる金属がありませんでした。
蓋の裏にはBREWERIES(醸造所)という文字と、CALIFORNIAという文字が読めます。
もしかして、ビール缶?
私は、ビール入りのスチール缶を見たことがなかったのですが、調べてみるとアメリカでは1935年に、スチール缶入りのビールが発売されています。フラットトップのスチール缶は、専用の缶切りで2カ所に穴を開けて飲むもので、携帯に便利だったそうです。
アメリカでは兵士の携帯食として、第二次世界大戦中にドライフードやレトルトなど、様々な保存食品が開発されましたが、スチール缶入りのビールも、携帯+保存飲料として開発されたのかもしれません。
ちなみに、日本で、スチール缶のビールが発売されたのは、1958年のことでした。
ウニビンは分厚いけれど、現在のビンに比べると、ずっとたくさん入ります。
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