それまでも、銀座松屋の「デザインコレクション」などには、ときおり置いてあったかもしれないけれど、初めて、ヨーロッパの木の手づくりおもちゃが、いつでも買えるお店ができたのです。
1970年代にはまた、日本人で木のおもちゃを手づくりする人(こけし、けん玉などは除く)が、ぽつぽつと現れてきました。
昨日、reiさんから、東京のおもちゃ美術館では、日本の作家の木のおもちゃもいろいろあるとコメントをいただいて、突然、我が家にも1970年代の木のアヒルがいたことを思い出しました。
失くしてしまったか、まだあるかと半信半疑で展示室を見ると、ありました。
アヒルの親子です。
底に「てらうちさだお」の焼き印が押してあります。
日本の、木のおもちゃ作家として、これまた草分け的存在の、寺内定夫さんのアヒルです。
3つとも、「17」という刻印があるので、限定品だったのでしょう。購入した経緯はまったく覚えていませんが、『季刊銀花』に紹介されていた情報をもとに、申し込んだのだったかもしれません。
寺内定夫さんは、今は白木のものもつくられているようですが、これはニス仕上げです。子どもが舐めても大丈夫な塗料だったと思いますが、私は質感がそう好きではありませんでした。すでに北欧の「木」のおもちゃを手にしたことがあった私としては、この木(ヒノキか?)の手触りもいま一つでした。
もっとも、親の私より、息子たち(もう上の息子は木のおもちゃを卒業する時代だったか)の反応の方が大切でしたが、残念ながら、これで遊んでいた記憶は、あまりありません。一番大きいアヒルは幼児には重すぎ、重心が下にあるので、持ちにくかったと思います。
また、単純すぎて遊びの工夫しようがなかったのかもしれません。
と、言うのは簡単、幼児に喜ばれるおもちゃづくりは難しいと思いますが、以後、木のレールなどおもちゃは家にいろいろあったし、息子たちが大きくなったこともあり、日本の木のおもちゃとは無縁で過ごしてきました。
はなちゃんが生まれたとき、たけちゃんが生まれたときに送ったおしゃぶりも、ネットショップでいろいろ見た結果、やはり北欧のものを選んでしまいました。
そうやって、日本の木のおもちゃとは無縁で過ごしてきましたが、6年前には、清水将勇さんのキューブの積み木をはなちゃんに贈ったことがありました。
これはスギでできています。
スギは軽いので、幼児のおもちゃにはうってつけの素材のように見えます。ただ「木」というだけでなく、形にあった素材も大切なのかと思います。
余談:
ドラマ仕立ての『精霊の守り人』は、22話すべてを観終わりました。
複雑な話を単純にすることや、ちょっとしたロマンスをつけ加えることはやむを得ないと思って気にせず観ていましたが、終わりの2話くらい(もっとか)、原作とまったく違う展開でがっかりしました。
原作では、一介の用心棒であるバルサと、皇太子であるチャグムの住む世界の違いが、最後に際立つことによって、もう会えないことが、終わった後の余韻を深くしていました。
ところがドラマでは、バルサはラウル王子と戦ったり、お城にチャグムの友だち面して出かけたりしている、それはないだろうと思ってしまいました。
「観ない方がよかったかしら?」
残念な気持ちが残りましたが、CGの映像はそれなりに面白かったので、プラスマイナスゼロとします。
と言っても、最後、やっぱり原作のようであって欲しかった。タンダが傷つき、腕を切り落とすという話も、なぜ足にすり替わっていたのか、理解できませんでした。
やっぱりマイナスかなぁ。
6 件のコメント:
早速、日本の木のおもちゃのご紹介ありがとうございました。寺内さんのこのアヒルは見たことが有りませんでした。おもちゃ美術館では、毎年、good toy を数十点選定していますが、前年度のgood toy の中には寺内さんの「おうちごっこ」が含まれています。板状の家の形に開閉する窓や扉を取り付けたものですが、窓から顔を覗かせたりして遊びます。
キュボロ(藤井聡太棋士が遊んだとのニュースで一気に注目を浴びましたね)などのクーゲルバーンは私も大好きなおもちゃです。その他、美術館では欧州製も多数所蔵していますが、日本の作家達のお手本でもあります。
我が家の子供達が生まれ時には、ニキーチンの積み木を作ったりしましたが、積み木はおもちゃの原点かもしれません。
「精霊の守り人」の本は最後まで読んでいなかったので、終盤のストーリーが違っていたのは分かりませんでした。最後の方はあまり記憶に残っていないのですが、総じてドラマの終盤はなんとかメデタシメデタシで終わらせ様とするので面白くなくなりますね。
デッキの階段手摺素敵ですが、階段に映し出される影がすごい。計算された・・・?
reiさん
あまり日本の木のおもちゃを讃えられなくて(?)心苦しかったです(笑)。
初期のころは、素材としての木にまで気が回らなかったかもしれませんが、経験を積んだ今では、素敵な「木づかい」もされていることでしょうね。
寺内定夫さんのHPで「おうちごっこ」は見ました。小さいころ自分も含めて自分だけの空間がつくりたかった!それを体験できるおもちゃ、子どもに喜ばれることと思います。
シンプルな積み木は、私も小さいころ楽しみました。確かに遊びの原点ですが、もう少し複雑なキュボロやレゴなどは、子どもの想像力をかきたてそうです。キュボロはすでにたけちゃん父が買っていて、遊ばせてもらいましたが、大人はダメですね、ぜんぜんうまくつくれませんでした(笑)。
『精霊の守り人』、チャグムがロタやカンバルの軍団と行軍しているとき、四路街から逃れていく難民の群団と会って、そこにしばらく前までバルサがいたことを知って懐かしむ場面があります。カンバルで別れて以来、チャグムとバルサは会いません。よかったら読んでください(^^♪
また、タンダは腕をなくしましたが、その後も相変わらず元気に過ごしている続編もあります。
木のおもちゃ、赤い字をたどって数字のパズルに行きつきましたが、面白いですね。早速アマゾンで探しましたが見つかりませんでした。
精霊の守り人は、ドラマになるというので急いで原作を読んだ覚えがあります。(^^;)(1冊だけ)
原作本があって映像化されると大体端折って端折って…感があり、がっかりすることが多いです。
私は登山なんかしないのに山岳小説が好きで、「神々の山領」とか「点の記」とか映画になってワクワクしてみましたが、これも端折って端折って…なんだかがっかりしました。そこに至るまでの苦労があまり描かれていなくて、まあ映画だから長々やってはいられないのでしょうが…。でも山の景色とか登山の様子とか、想像するしかなかった映像が見られてそれは良かったと思いました。精霊の守り人も服装とか食べ物とか景色とか、(これはそう熱心な読者ではなかったので)、成る程…と思って見ていた覚えがあります。
karatさん
我が家に来る子どもたちには、数字をつくるパズルはわりあい好評ですが、生協で手に入れたもの、今となっては、残念ながらどこで手に入るものかは、まったくわかりません。
精霊の守り人は、ドラマは全部観ましたか?景色、風俗、食べものなど確かに楽しめてよかったです。
ただ、ジグロを殺したと嘘をついたのは兄のカグロではなくて弟のユグロだったとか、タルシュと通じていたのはカグロではなくて息子のカームだったとか、コチャの美人姉さんなんていないとか、いろいろ違うのですが、それはどうでもいいとして(笑)、結末が違うのは、納得いきません。NHK的すぎます!
本も、分厚いのが18冊(もっとあるのかも?)もあるので、ドラマにするのも大変だったとは思いますが。
ドラマは最初のシリーズだけだったかも(^^;)。あまりに記憶があいまいで…。
子供の王子様を助けて、最後森で戦って…とりあえず良かったね…子役がぎこちなくて…位な記憶で。たぶんついていけなくなったのかもしれません(笑)。
また見てみようかとも思いますが、1時間物のテレビドラマも、録画して途中休んで3回ぐらいに分けてみるような始末で…、緊張感と顔アップの間に耐えられません…。
上の話を読むと、全部は見ていませんね。どうやら。
karatさん
そうそう、観るのも大変です(笑)。編み物しながら観たりして。
コンピュータは途中で休んで、ご飯食べてまた観たりできるので、その点はテレビより少し楽です(^^♪
私は韓国ドラマ(観たことがないのであてずっぽうですが)のように、長く続くのは苦手です。「精霊の守り人」も、最初から22話完結だったら観なかったかも。せいぜい、6、7話で終わって欲しいし、1話完結だったらもっと嬉しい。つまり、せっかちですかね(笑)。
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