日曜日に、「つながる図書館」の集まりがあったので、織りものの先生のKさんと一緒に行きました。
「つながる図書館」は、棚を1つずつ借りたオーナーたちが、自分の本を並べ、それを図書館のメンバー登録した人たちが借りることや、ランチやお茶ができること、またそこでさまざまなイベントやワークショップを開くことで、人と人がつながろうという運動です。
普通、本は貸すだけですが、「どんどん本をもらってください。差し上げます」という棚オーナーさんが一人いらっしゃいます。いったいどんな本が並んでいるのかしらと見に行くと、
『ペレのあたらしいふく』(エルサ・ベスコフさく、おのでらゆりこやく、福音館書店、1976年)が並んでいました。
羊毛を紡いで織ることを仕事としているKさんに、
「これもらったら!」
と勧めて、Kさんはめでたくその本を手に入れました。
エルサ・ベスコフ(1874-1953年)はスウェーデンの絵本作家、『ペレのあたらしいふく』が日本で発売されたのは1976年ですが、原書は1910年代に描かれたものです。我が家にある『ペレのあたらしいふく』は発売時に買ったもので、手垢だらけですが、健在です。
以下、あらすじです。
ペレはこひつじを1匹持っていました。こひつじは育って毛が伸び、ペレも大きくなって服が窮屈になりました。そこでペレはこひつじの毛を刈りました。
刈った毛をおばあちゃんに梳いてくれないだろうかとお願いすると、
「ニンジン畑の草取りをしてくれるなら、梳いてあげるよ」
と梳いてくれました。
おばあちゃんは、カーダーを使っています。このころのカーダーの棘はどうやってつくっていたのでしょう?
次に、もう一人のおばあちゃんのところに行き、毛を糸に紡いでもらっているあいだ、ペレは牛の番をしました。
それから、ペンキ屋さんをさがして、
「染め粉を少しください」
とお願いしますが、ペンキ屋さんに、
「うちには染め粉はないけれど、おつかいしてくれたらおつりで染め粉を買ってもいいよ」
と言われます。
ペレは舟をこいで雑貨屋さんに行き、ペンキ屋さんに頼まれたテレピン油と青色の染め粉を買ってきます。
ペレは。染め粉で糸を青く染めました。
染めた糸を布に織ってとおかあさんにお願いすると、
「妹の面倒をみていてくれるならね」
と言われ、おかあさんが織ってくれているあいだ、ペレは赤ちゃんの面倒をみます。
織り機も見ごたえありますが、赤ちゃんのおもちゃも面白い。糸巻きをつないだガラガラがあり、手づくりらしい人形や、白樺細工(?)、ブリキのマグカップなどあります。
2 件のコメント:
面白いですね!服を作るための過程がよくわかるし、次は何のお手伝いをするのかワクワクします。
hiyocoさん
絵本はすごく可能性があって面白いですね。
仕立て屋さんに「仕立ててください」と頼むと、最初は「そんなことできないよ」と言われてしまうのですが、いろいろ手伝ったら仕立ててやるよということになります。「忙しいのに何だいこの子は?」と思っていた(らしい)仕立て屋のおかみさんも手伝ってもらったことに満足しているみたいだし、仕立て屋さんの幼い子どもたちもお手伝いを覚えたようだし、ほんといろんなことが詰まっているいい絵本です。
そして、籠とか家具とか、いろいろなものも楽しめますね(^^♪
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