2026年4月24日金曜日

がっかりするのよね

昨日、朝の連続テレビ小説『風、薫る』の19話を見ていたら、ヒロインのりんの働く「瑞穂屋」の店先に、インドネシアのバリ島でつくられた木彫りの猫が置いてありました。


りんは、日本の近代看護師の草分けである大関和(おおぜきちか、1858−1932)さんをモチーフにしたヒロインです。そして「瑞穂屋」は、当時としては珍しい、洋書や舶来品を商っている店という設定です。

バリ島には木彫りの伝統があります。
しかし、この画面にあるような猫が彫られるようになったのは、1990年代半ばからです。「日本招猫俱楽部」の荒川千尋さん、坂東寛司さんご夫妻が、日本の招き猫を持って行って職人さんたちに見せて、招き猫を彫ってもらったことがきっかけだったと思います(そのことが書かれている冊子を探したのですが、見つからなかった)。
それ以前、バリのお土産ものの木彫りは、バナナの木やカエル、果物などが定番でした。


猫(虎?)もありましたが、1990年代半ば以降の猫とは全く違います。


バリ島にはたくさんの木工家がいるので、猫にもいろいろなバリエーションがありますが、この猫は確実に新しいもので、明治時代に無かったのは確か、時代考証が真面目にされていないと思いました。

ちょっと昔を舞台にしたドラマを観るとき、ついつい田園の風景や室内の様子、民具などが気になってしまいます。粗探しをしているわけではないのに、違和感として目に飛び込んできてしまいます。前回の朝ドラ「ばけばけ」でも、熊本の茶の間に、東北でつくられたこけしが置いてあったのがイガイガしてしまいました。流通が今のように広域ではなかった明治時代に、熊本でこけしは飾っていなかったと思われます。
その点、昨年の大河ドラマ「べらぼう」の時代考証は力が入っていました。








8 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

「ロケでうっかり映ってしまった」ではなく、小道具さんが意図して置いてますから、考証しなかったとしか考えられませんね(苦笑)。90年代にバリ島に行きましたが、腰かけた木彫りの猫いっぱい売ってました!

匿名 さんのコメント...

時代劇なども厳しく見ると、江戸時代前期設定なのになぜ、鉄瓶を使っているのか(18世紀中頃の発明)とか、お歯黒していないとか、武家の奥方でも眉があるとか。
また、どこかの林道で撮影しているのでしょうが、街道が立派すぎます。熊野や会津などの旧道を歩くと今で言う登山道、親不知は磯で、往時の苦労が偲ばれます。
そのような道を駕籠を担いで往来するのも、道路の維持普請もさぞ大変なことだったのだろうと思います。
戦前まで、那須の湯本温泉から三斗小屋温泉まで駕籠があったそうですから今では考えられません。
   かきつばた

さんのコメント...

hiyocoさん
バリの木彫り、特に座った猫は、一頃は安い飾り物の代名詞みたいになっていましたね。
テレビでは茶の間がよく出てきて、貧しい家にもいろいろ置いているのですが(笑)、要注意。ちらっと映るところの見栄えをよくしているつもりで、変なことになっていることが多いです。

さんのコメント...

かきつばたさん
私もいつも街道、道の草、田んぼなどを見ています。
街道は、実際はもっと狭かったけれど、なかなか撮影場所もないだろうとは思うものの、道の草は、牛や馬のために毎日草刈りをしたので、舐めるようにきれいだったはずですが、たいていは草ぼうぼうのままですね(笑)。あと、田植えは手植えしているところを写しているのに、刈ったあとの田んぼは畦に沿って切り株が曲がっていて、機械植えが歴然!笑ってしまいます。
NHKオンディマンドで、「タイムスクープハンター」という番組が観られます。現代人がタイムスリップして歴史に取り上げられなかったような事象を取材する物語ですが、お歯黒はしているし、男性の月代は大体ちょっと伸びているし、丁髷も崩れていて、なかなかいいです。
大体、病で倒れている男性の月代がツルツルって、変ですよね。でも、「タイムスクープハンター」も、駕籠かきが走る街道の広さはどうにもしようがなかったようですが(笑)。

匿名 さんのコメント...

道の草まで見ていらっしゃるとは脱帽です。
現代の道路脇や河原に生えている草はほとんど全て、明治期以降にもたらされた牧草であるオーチャード、トールフェスク、ケンタッキーブルーグラスとかそういうものに見受けますが、江戸時代以前は草むらといえど、今とは全く違うものであったと思うと少し考えさせられます。
   かきつばた

さんのコメント...

かきつばたさん
学生時代に、お休みごとに旅行したとき、日本列島どこに行っても隅々まで人の手が入っていることに、改めて感心したものでした。まだ東北では茅葺き屋根の棟に鬼百合の花が咲き、馬や牛を飼っていた時代です。
出雲大社に行った時、門前の道の端の50cm四方もないところを耕して立派にネギを育てているのを見て、「無駄な土地はどこにもないじゃないか」と高校時代の友人と二人で感動して、出雲大社にはお参りせずにそのまま帰ってしまった思い出があります(笑)。
テレビに映る緑は、手が入ってないですね🎵

匿名 さんのコメント...

茅葺き屋根の上の植物に鬼百合は見たことがありませんが、イチハツはありました。茅葺き屋根のおしゃれのようで可愛かったです。
確かに昔は、どこも手入れは行き届いていました。少しずつ変わったので気付くこともありませんが、NHKの新日本紀行という昔の番組の再放送を見ると変化に気付かされます。
   かきつばた

さんのコメント...

かきつばたさん
屋根のイチハツは見たことがありませんが、ドイツではアイリスを棟に植えていたそうですから、種類は適していたのでしょうね。鬼百合は岩手県で、家は曲がり屋、一番日の当たるいい場所に馬小屋がありました。当時は、感動しながらもポケ〜と旅していましたが、今では当時の経験は宝物です。
新日本紀行とか、ラジオの昼の憩い、音楽が何十年も同じで、いいです。今はNHKラジオを聴いてないので、昼の憩いの音楽も長く聴いていませんが。