2012年4月8日日曜日
ロシアの土人形
土人形が好きです。
それも、釉薬をかけたものではなく、素焼に彩色したものが好きです。
土人形をつくらない文化もありますが、盛んにつくる文化もあります。
日本、中国、フランス、インド、ルーマニア、ペルー、メキシコ、ブラジルの土人形など、好きな土人形がいろいろあります。アフリカのガーナ、南アフリカ、タンザニアなどの土人形も、かわいいという感じではありませんが好きです。
もっとも、土人形なら何でも好き、というわけでもありません。スペインや中国などのお土産物っぽい土人形には、あまり心惹かれません。
ところで、ときどきのぞいてみていた、見知らぬ方のブログを通して、ロシア雑貨の店リャビーナを知りました。
ロシアのモノ・コト・ヒトを紹介している、リャビーナの店長さんのブログものぞいてみると、ディムカヴァという、ロシアの土人形の記事がありました。
とっくにお手元にはないだろうと思いましたが、マトリョーシカのことを問い合わせるついでに、土人形のこともたずねてみると、
「ネットショップには出していないけれど、店には二体あります」
とのこと、すぐ、ご親切に、ネットショップにアップしてくださいました。そして、トントン拍子に二体とも我が家にやってきました。
なんて幸運だったのでしょう。そして、なんて素敵なのでしょう。
一体はソビエト時代につくられたものです。
スカートの中にラベルが貼ってあり、それに国営工場名、作品番号とともに、ペスキチェヴァさんという作者名が記載されています(もちろん私は読めませんが)。
肩の形に曲げてある天秤棒を担いで水汲みをしている娘の、バケツは外すことができます。 この天秤棒は、『大きな森の小さな家』のローラのお母さんのキャロラインが子どもの時代に、アメリカで使われていた天秤棒とそっくりです。ヨーロッパ大陸から新大陸へ、人々とともに渡って行ったものです。
もう一体は、鶏を抱いて椅子に座っている娘で、こちらはリャビーナの店長さんが、作者のウシャコヴァさんから直接購入されたものでした。
どちらも、色鮮やかです。そして、娘たちのおっとりした顔に、心がなごみます。
決して穏やかな日ばかりではなかった、激動の時代も過ごしてきたというのに、市井には変わらずものづくりをしていた人たちがいて、そしてその土人形を愛でる人たちもいたなんて、感慨深いことです。
リャザンという町でつくられるお守りの猫土鈴も、我が家の猫たちの仲間入りをしました。
我が家にある、ソビエトやロシアの「かわいいもの」たちとの記念写真です(猫を忘れた!)。
そして、テイストがよく似ているルーマニアの土人形の動物たちとも。
ついでに、ペルー、メキシコ、ブラジルなど、中南米の土人形とも、記念撮影してみました。
「我が家へ、ようこそ」
地震が怖いので、わりと安全な戸棚に入ってもらいましたが、ここは目立たないのでどうしようか、ただいま検討中です。
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2 件のコメント:
リャビーナ店長です。
春さんの素敵なブログの中で、ディムカヴァ人形たちをご紹介していただき、ありがとうございました。
ルーマニアの土人形…ディムカヴァおもちゃとそっくりなんですね~!もしかするとディムカヴァの技術を持っている方が、ルーマニアに移り住まれてされて作成されたのかも、とも思ってしまいました!!
春さんのコレクション、本当にすごいです!!
この中にうちの子たちが仲間入りすることができて、とてもとてもうれしいです!
店長さん
コメントありがとうございます。
そして、人形ありがとうございました。
本で見ますと、ロシアのDymkovo(現在のKirov)でつくられた人形など、ルーマニアのものそ瓜二つです。同じルーツであることは間違いないでしょうね。
日本の土人形も、京都伏見に大陸から陶工がきて、それが日本全国に広がっていくのですが、ヨーロッパ大陸も、ロシアとルーマニアだけでなく、スロバキアにも、スカートで立つ娘があるように、いろいろな関係があったのでしょう。
土笛は、世界中にあるし、土人形の世界も奥が深いです。
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