2023年11月2日木曜日

舞鶴行き

「どっか行きたいところある?」
と、夫。
「舞鶴かなぁ。一回も行ったことがないから」
舞鶴は、父が学生時代を過ごし、結婚した両親が新婚時代を送った土地です。
小さいころ、父母と別れて祖父母と暮らしていた私は、「舞鶴」という地名を何度も耳にしましたが、それは誰が話していたのでしょう?
両親が存命のころ、私は舞鶴にまったく関心がありませんでした。両親も一度も行きたがったりしないし、舞鶴時代の話もしませんでした。
「じゃぁ、行こうか」
「えっ?」
何というフットワークの軽さ、ホテルを予約したのは、1ヵ月も前のことでした。

それからしばらく経った朝、夫が「視界が悪い。半分しか見えない」と言います。そういえば、「数日前から瞼が垂れていたよ」と言うと、瞼を手で押し上げて、
「あっ、見えた」
と言うものの、これはおかしい、すぐその日に脳外科に行って、MRIを撮ってもらったら、幸い脳に問題はない、眼科に行きなさいと言われました。
そこで眼科に行くと、白内障なので、手術した方がいいと言われ、手術できる病院を紹介してくれました。白内障がひどくなると見えにくくなると聞いていたのに、夫は眼鏡なしでも近くも遠くもわりとよく見えているようなのはどういうことなのか、とりあえず手術してもらおうと紹介された病院を訪ねましたが、血糖値が高く、ヘモグロビンa1cの値を下げなくては手術できないと言われました。ヘモグロビン値を下げるには時間がかかるので、手術は来年になりそうです。また、瞼の問題は、目薬で少しは改善されるようでした。
舞鶴に行くときは、夫と半分ずつ運転しようと思っていたのに、これでは私がおもに運転した方がよさそうです。あんな遠くに行きたがるんじゃなかったと思いましたが後の祭り、覚悟を決めました。

さて、出発当日、行きは安全を見て浜名湖に一泊することにしていたので、余裕がありました。


二日目は、名古屋から敦賀へ向かいましたが、舞鶴まで直行しないで、福井県の三方五湖で高速を降りました。
いつか、フナコレタロさんが言っていた若狭の博物館はどこだったかなぁ、年縞博物館じゃなかったよなぁと思ったりしていましたが、夫は博物館にもビーチコーミングにも関心がないだろうから、欲は出しませんでした。
山の上から日本海を見たり、


五湖を見降ろしたりしてから、


五湖の一つの日向湖に行って、漁師さんにお話を聞いたりしました。
日向湖は、湖と言っても一カ所で海とつながっていて、海水が90%以上の汽水湖というか湾みたいなもの、漁師さんたちは海に出て蛸壺漁などされているようでした。
昔は湾内でカキの養殖もしていたらしく、湖岸にはカキの殻がいっぱいでした。

若狭からは一般道路で舞鶴へ。食事はついてないけれど自炊ができて(私たちはしなかったけれど)、シャワーやお手洗いは共用だけど清潔で安いホテルに荷物を降ろし、土日と祝日しか一般公開していない、父が学んだ学校と父母が暮らした官舎を目指して行ってみました。行ったのは平日、「外からちょっと見るだけでいいのだけれど」と食い下がったけれど壁は厚く、門から中へは入れてはもらえず、「この方向にある」と指さされた方向には森が見えるだけ、建物を垣間見ることはできませんでしたが、さりとて休日めがけてくるつもりはなかったので、一応、満足しました。


赤レンガ倉庫にも行ってみました。


右端の建物は新鮮な魚屋さん。
夫は大満足でお寿司やお刺身を買い、ホテルでおいしくいただきました。


さて、赤レンガの中のお土産物屋さんで、ずっと食べたいと思っていたマイヅルプリンを買いました。
「ここで食べたいので、スプーンをいただけますか?」
「ここで食べても構わないのですが、条件があります。ビンは必ず持って帰ってください」
望むところですがびっくりしました。
その昔はビンは貴重品、ラムネビンなど、「持ち帰らないでください」と言われたものでした。また、タイで暮らしていた時、コカ・コーラを買ったりすると、7バーツ払って飲み終わり、ビンを返すと、3バーツ返してくれたものでした。
使い捨てなのにガラス瓶を使う、いいことか悪いことか、よくわかりませんでした。


マイヅルプリンは濃厚、生クリームが入っている味がしました。伊根プリンは朝が早すぎて食べることができませんでしたが、活魚屋さんでは、「日本一おいしい」と名うっている麹を聞かせたプリンを食べました。






 

6 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

お帰りなさい!京都まで運転されたのですか。すっごーい!
舞鶴にも赤レンガ倉庫があるのですね。プリンの瓶を返されると、洗ったりリサイクルに出すのが大変だからNGなんでしょうかね。葉山のマーロウというプリン屋さんは、今でも瓶を返却するとお金が返ってきます。前は200円だったけど、今年から100円になったみたいですが。

さんのコメント...

hiyocoさん
あまり心配性ではない私も、出かける前はちょっとビビっていましたが、案ずるより産むが易しでした。何とかなるものですね。ナビも時々変な案内をして「えっ」と思わされますが、目的地を探す神経が軽減されて、疲れ方も少なかったです。
赤レンガ倉庫はたくさんありました(10戸以上?)。停まれなかったので写真はありませんが赤レンガのトンネルも立派なものがありました。
プリンのビンについては、売り場をと訊いた時とレジで、2度も「ビンは持って帰ってください」と言われました。ガラスと言っても薄くて安っぽいものもありますが、堂々とした分厚いビンで、絶対100回は使えそうなものでしたが(笑)。

hatto さんのコメント...

ご主人の早く視力回復するとよいですね。そして春さんの遠距離運転に驚きました。すごいです〜!往復となると....私なら1ヶ月くらいかけていきたい距離です。笑

さんのコメント...

hattoさん
7、8割がたです。全部ではありません(笑)。
安全を見て浜名湖で1泊しましたが、3時ごろについて、あちこち行くには時間が足りないし、かといって時間がありすぎて失敗、もう少し先に行っておけばよかったです。

夫は食べることが楽しみすぎるので、血糖値がなかなか落ちませんが、薬を替えてもらったので何とかなりそう、かな?
陽が射してまぶしいのに、サングラスをかけると、すぐ来てしまうトンネルには対応できないという感じだったらしいです。

hiyoco さんのコメント...

舞鶴の地図を見ました。とても入り組んだ湾なんですね。
お父様は海軍でいらしたのですね。

さんのコメント...

hiyocoさん
そうでした。
敗戦後は何も語りませんでしたが。