『中国東北部の玩具ー日本に来た旧満州の郷土玩具』という、100ページほどの本があります。
2003年に、兵庫県の龍野市立歴史文化資料館で開かれた同名の企画展のカタログです。
中国東北部の玩具の企画展は、駒井虚峰さん(1912−2000年)が同市に寄贈したコレクションの150点と国内の所蔵機関から借りた400点が展示された、見応えのあるものだったようです。
日本が植民していたとはいえ、旧習を徹底的に破壊した文化大革命などを経て、中国にはほとんど残っていないおもちゃたちが、地球上に残っていることに、安堵の胸を撫で下ろすような、複雑な思いで可愛いおもちゃたちを眺めてしまいます。
中国玩具を代表するものとして布老虎(プゥラオフゥ)があります。
我が子のおもちゃとしてまた魔除けとして、母が心を込めてつくるものですが、当然不器用なお母さんもいたはずです。
一つ上の写真は吉林や新京あたりの布老虎、すぐ上の写真は天津あたりの布老虎、地方色もあり、個人差もあり、興味津々です。
この本に載っている膨大な数の
おもちゃたちを見ていると、東アジアや東南アジアのおもちゃのルーツが中国だったことがはっきりわかります。
ゴムで
前に進むおもちゃや
竹の蛇。
さまざまな形の
動くおもちゃ、そして土人形。
いつかこれらの
おもちゃたちが、中国に残ったわずかなおもちゃと出逢ったり、現在は日本にあるものが旧満州あたりに博物館ができて、そっくり帰還したりする日が来るのではないかと、夢見るものでもあります。
子が健やかに育って欲しいという願いがこもっているのが伝わってくる、中国の昔のおもちゃたちです。
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