2010年6月4日金曜日
芝原人形
み太郎窯の猫たちと、ちょっと雰囲気が似ていませんか?
こちらは、千葉真理子さんのお連れ合いの、四代目芝原人形制作者の千葉惣次さんの招き猫です。
黄色と黒を使った小さな目、どれも、ほんわかしたかわいらしさです。
千葉惣次さんは、四代目の芝原人形の作者です。
高校3年生のとき、芝原人形の作者の田中謙次翁を訪ねたのがきっかけで、土人形の収集をはじめるようになり、やがて古い玩具のコレクターとなりました。そして、芝原人形が途絶えるのを惜しんで、40歳のときに芝原人形を継承されました。
土人形は、型を使ってつくります。型(たいていは木型)の内側に粘土を貼りつけ、ほぼ乾いたところで型からはずします。それを前後、あるいは複雑なものだったら、三つ、四つに分けてつくったものを張り合わせて原型を完成させ、窯で焼いてから、彩色します。
芝原人形として伝えられてきた型を使ってつくったものには、「四代目 芝原人形」の印が押してあります。招き猫だけではなく、いろいろなお人形をつくっていらっしゃいます。
古い型ではなく、千葉さんが新しくつくられた土人形には、「草の子窯」という名前がついているそうです。
み太郎窯といい、草の子窯といい、なんともいえない、素敵な名前です。
千葉さんのご著書、『江戸からおもちゃがやってきた』を見ると、ため息が出ます。よくぞ、壊れやすいおもちゃの数々が、今日まで残っていたなあと。
一度、骨董市の特別展示で、コレクションの一部を見せていただいたことがありました。すばらしいものばかりでした。
土人形だけではなく、練物もありました。練物は、おが屑に生麩糊を混ぜて作りますから、ねずみにかじられたり、小さ木喰い虫に喰われたりして、すぐに壊れてしまうものです。私もいくつか持っていましたが、全部だめになりました。
我が家では、ご夫婦の作品は、仲良く一緒に展示してあります。
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