2024年8月3日土曜日

箕笊

織物教室で集まったとき、Sさんの福島の箕で話が盛り上がったことがありました。
その後しばらくして、Kさんが岩手のみざる(箕笊)を手に入れてきました。
もともと竹籠が大好きで、織物教室にも茨城県大子町でつくられたというリンゴ籠に織物道具や糸を詰めて通っているKさん。Sさんと私が箕の話で盛り上がっているのを聞いて、竹籠屋さんに行ったとき出逢ったみざるが、見ていると欲しくなって手に入れたというのです。


Kさんの岩手のスズタケのみざる、直径30センチほどです。
「ござ目編み」で編んで縁を「矢筈巻き(やはずまき)」で仕上げた美しい籠、一戸の鳥越でつくられたものでしょうか?
Kさんは、これを商っていた籠屋さん(確か福島県の籠屋さん?)から、地元では籠がつくられなくなっているし、岩手の籠も簡単には手に入らなくなったと聞かされたそうでした。
数年前に、竹枯れがおこって材料が手に入りにくくなったこと、作り手が減ったことなどから、スズタケの製品は竹籠を扱っているネットショップでも品切れになっていて、手に入れるのは難しくなっているようです。


私は、20年くらい前に、一戸の鳥越もみじ交遊舎にお願いして市場籠、腰籠、弁当籠など編んでいただいたことがありました。そのときの籠はどれも「ござ目編み」ではなく、「網代編み(あじろあみ)」でした。
我が家に、ござ目編み、矢筈巻きの籠はないかと探したら、いくつかありました。


夫の父が使っていた小ぶりの収穫籠は、ござ目編み、縁は矢筈巻きです。


骨董市で買ったこの籠も、ござ目編みで、縁は矢筈巻きです。お米だったら5升は入りそうな大きい籠、穀類や豆類を入れたのでしょうか?


そして、お昼によく出番がある蕎麦笊は、肩(外側の口ではない方)のところがKさんのみざると同じつくり方、緯ひごは巾2ミリほどに整えられた、丁寧なつくりです。


大きい片口籠も決して太いひごでつくっているわけではないのですが、比べてみると蕎麦笊の精巧さがわかります。






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